《 京都古寺を巡る 》
- 寺社巡りが楽しくなる京都ガイド -
本テーマ 15
〈 仁 和 寺 〉
仁和寺は、
京都府京都市右京区御室にある
真言宗御室派総本山の寺院。
山号を大内山と称する。
本尊は阿弥陀如来、開基(創立者)は宇多天皇。
「古都京都の文化財」として、世界遺産に登録されている。
皇室とゆかりの深い寺(門跡寺院)で、
出家後の宇多法皇が住したことから、
「御室御所」と称された。
明治維新以降は、
仁和寺の門跡に皇族が就かなくなったこともあり、
「旧御室御所」と称するようになった。
御室は桜の名所としても知られ、
春の桜と秋の紅葉の時期は
多くの参拝者でにぎわう。
徒然草に登場する「仁和寺にある法師」の話は
著名である。
遅咲きの御室桜で有名な
門跡寺院
= 御室御所とよばれた
格式高い門跡寺院=
888(仁和4)年に宇多天皇が開山した
真言宗御室派の総本山で、
代々皇族が門跡を務めてきた寺院。
宇多天皇が剃髪の後に入寺し、
御座所である御室を設けたことから
御室御所とも呼ばれた。
広大な境内には江戸時代に
御所から移築された金堂(旧紫宸殿)など
宮廷風の諸堂が立ち並び、
雅な雰囲気をたたえている。
皇族から武家まで幅広い帰依をうけ、
平安~鎌倉期に最盛期を迎えたが、
応仁の乱の戦火に巻き込まれ
伽藍を焼失。
江戸時代になってから徳川幕府の援助を受けた
覚深法親王により再建され、
1994年には
世界遺産に登録された。
= 名勝・御室桜が彩る
雅な境内=
明治維新まで皇族が門跡をつとめてきた
仁和寺の境内には、
御所風の雅な見どころが多い。
極彩色の襖絵が彩り、
縁側から庭園と五重塔が望める宸殿は、
御殿の中心的建物として
儀式や式典に使用されている。
松の襖絵が描かれた白書院、
明治~昭和に活躍した
堂本印象画伯の襖絵がある黒書院、
歴代門跡の御霊を祀る霊明殿は勿論、
それらを結ぶ廊下も格式高い。
そして、
春に諸堂を彩るのが、
京都一遅咲きといわれる里桜の御室桜だ。
観音堂の南に位置する御室桜の林は
与謝蕪村をはじめとした
多くの歌人に詠まれ、
大正時代に入ってから国の名勝に指定された。
★京の春の終わりを彩る 御室桜★
~ 名 勝 ~
木の下に粘土質の土壌があり、
根や枝を伸ばせないため背が低く、
花の根元から付く。
毎年4月中旬頃、満開になる。
品種は数多くあるが、
その多くは「御室有明」という特有の品種。
★御殿の中心的存在の宸殿★
三室からなる部屋の襖や壁には
明治・大正時代に活躍した原在泉の
大和絵が描かれ、
床や違い棚に施された螺鈿細工も見事。
宸殿の廊下から北庭を向けば
五重塔が望めます。
★本尊を安置する 金堂★
~ 国 宝 ~
寛永年間(1624~1644)に
京都御所の紫宸殿を移築した由緒ある建物で、
堂内には本尊の阿弥陀三尊像と
四天王像、梵天像を安置している。
★大日如来を祀る 五重塔★
1644(寛永21)年建立、高さは約36m。
上層から下層にかけてほぼ同じ大きさの屋根は
江戸時代の塔建築の特徴で、
塔全体に安定感を持たせている。
★皇族が歩いた美しい廊下★
御殿のそれぞれを結ぶのは、
曲がり角の段差の多い渡り廊下。
アシンメトリーな建築美が見事で、
王朝文化を思わせる。
★京の三大門の1つ 二王門★
~ 重要文化財 ~
左右に阿吽の金剛力士像を
安置することから名付けられた門。
高さは18.7m。
入母屋造、本瓦葺の構造で
寛永年間(1624~1644)の建立と伝わる。
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- CLOSE UP -
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霊宝館特別公開
毎年
春と秋には霊宝館が公開され、
保有する国宝や重文約10万点以上の中から
一部を拝観できる。
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国宝仏・阿弥陀如来坐像及脇侍像は必見。
〈拝観料〉
¥500
〈拝観期間〉
春⇒4月1日から5月第4日曜日
秋⇒10月1日から11月25日
〈拝観時間〉
春⇒受付開始:9時00分
受付終了:16時30分
秋⇒受付開始:9時00分
受付終了:16時30分
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- DATA -
《 場 所 》
京都府京都市右京区御室大内33
《 交通アクセス 》
JR嵯峨野線 花園駅 徒歩15分
市バス26系統、「御室仁和寺」下車 徒歩1分
京福電鉄(嵐電)北野線 御室仁和寺駅下車 徒歩1分
《 拝 観 時 間 》
- 通 常 -
9時00分~17時00分
- 12月~2月 -
9時00分~16時30分
※最終拝観受付は、閉門30分前
《 拝 観 料 》
¥500
《 御 朱 印 》
5種類
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★ 龍虎 俊輔 ★
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