《 京都古寺を巡る 》
- 寺社巡りが楽しくなる京都ガイド -
本テーマ 14
〈 龍 安 寺 〉
龍安寺は、京都府京都市右京区にある
臨済宗妙心寺派の寺院。
石庭で知られる。山号を大雲山と称する。
本尊は釈迦如来、
開基(創立者)は細川勝元、開山(初代住職)は義天玄承である。
「古都京都の文化財」として世界遺産に登録されている。
◆境 内◆
寺の南側には広大な鏡容池があり、
周囲は回遊式庭園になっている(国の名勝)。
境内北側には方丈(本堂ともいう)、
仏殿、茶室蔵六庵などが建ち、
これらの西側には非公開の「西の庭」がある。
西の庭には開基細川勝元の木像を祀る細川廟などがある。
著名な石庭は方丈南側の土塀で囲まれた中にある。
尚、
寺の背後には第66代一条天皇を含め
5人の天皇の陵墓がある。
◆石 庭◆
方丈庭園(史跡・特別名勝)、いわゆる「龍安寺の石庭」である。
幅22m、奥行10m程の敷地に白砂を敷き詰め、
帚目を付け、15個の石を一見無造作に5か所、
点在させただけのシンプルな庭である。
巨大な中国の山水の世界を
日本人独特の感性を研ぎ澄まして写した「枯山水」の庭である。
最大の特徴は、
「水を感じさせるために水を抜く」ということで、
水を見立てられるようなものを作る。
白砂も大海をイメージし、岩は島というより山である。
近世の地誌類には、
室町幕府に仕えた相阿弥の作庭と伝えるが、
作者、作庭年代、表現意図ともに諸説あって定かでない。
室町時代末期の作で特芳禅傑らの優れた禅僧によって
作られたものとも伝えられる。
15個の石は、庭をどちらから眺めても、
必ず1個は他の石に隠れて見えないように
設計されているという。
しかし、
中の部屋から1ヶ所だけ15個の石
全てが見える位置がある。
この庭には近世以来「虎の子渡しの庭」の別称がある。
静謐な時が流れる
ロック・ガーデン
= 室町中期に創建された
妙心寺派の禅刹 =
衣笠山を背にした、
きぬかけの路沿いに佇む禅刹。
1450(宝徳2)年に
細川勝元が公家の徳大寺家の別荘地を
譲り受けて創建したのが起源。
室町幕府の管領だった勝元は
もともと妙心寺開祖の義天玄承に帰依しており、
仏教への関心が高かったという。
勝元が東軍の総大将として
戦った応仁の乱で焼失したが、
勝元の子・政元が再建し、
一時期は23の塔頭が立ち並ぶまでの隆盛を誇った。
しかし
1797(寛政9)年の火災で
再び堂宇のほぼ全てを焼失した。
現在の方丈は、
1606(慶長11)年建立の
塔頭・西源院の方丈を移築したものである。
= 禅の精神を体現した
石庭と境内=
枯山水庭園の代表とされ
「ロック・ガーデン」の愛称を持つ石庭は、
誰がいつ、何のために作ったのか定かではなく、
約7.5坪の長方形の白砂に配置された
大小15の石から、
その謎を解こうとかる人が絶えない。
又、
山門を入ってすぐの場所に広がる鏡容池は、
平安時代末期に徳大寺家の山荘ととともに
造営されたと伝わっています。
水面に衣笠山や朱山を映し、
周辺には
春から夏にかけて
桜や杜若、躑躅、睡蓮など咲き、
秋は紅葉の色付きが見事!
方丈北にある知足の蹲(レプリカ)や
豊臣秀吉の愛した侘助椿など、
禅や茶の精神を今に伝える見どころが多いのも
この寺の特徴である。
★方丈南にある 石庭★
- 名 勝 -
一面の敷き詰められた白砂に、
15個の石が東から西へ並んでいる
枯山水庭園。
どの角度からでも一度に15の石
全てを見ることが出来ず、
「不完全でも満足しなさい」という
禅の教えを込めたという説があるが、
意図するところは不明。
作者・作庭年代とも謎に包まれた庭だ。
★方丈北側にある知足のつくばい★
水戸黄門こと徳川光圀が、
寺所蔵の『太平記』を借用した礼に
寄進したとされる銭形のつくばいには、
満足することを知る意の禅の教え「吾唯足知」が
刻まれている。
※「吾唯足知」の読みは・・・
「われただ足ると知る」
★苔むした参道・龍安寺垣★
苔の美しい参道や境内の道の周囲を囲むのは、
透かしの部分に割竹を菱目状に編んだ龍安寺垣。
柱や道のカーブにも沿いやすい形の垣は
龍安寺独特のもの。
★おしどり池と呼ばれる鏡容池★
寺域が徳大寺家の別荘だった時代は、
平安貴族も度々、
舟遊びに興じたと言われる雅な池。
古くは鴛鴦の飛来地であったことから、
「おしどり池」とも呼ばれていた。
~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~
龍安寺の石庭は
石の配列を東から西へ
5・2・3・2・3の順に配置していることから
「七・五・三の庭」の異名を持つ。
また石が虎の親子に見えることから、
虎が子を連れて川を渡る虎の子渡しの
故事に例えて「虎の子渡しの庭」とも
呼ばれています。
~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~
- DATA -
《 場 所 》
京都市右京区龍安寺御陵下町13
《 交通アクセス 》
市バス59系統「龍安寺前」下車すぐ。
京福電鉄「龍安寺駅」下車徒歩7分。
《 拝観時間 》
通常⇒8時00分~17時00分
但し
12月~2月⇒8時30分~16時30分
《 拝 観 料 》
¥500
※※※※※※※※※※
★ 龍虎 俊輔 ★
※※※※※※※※※※