京都古寺を巡る‐寺社巡りが楽しくなる京都ガイド‐ | 龍虎俊輔の独り言-無心是我師-

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《 京都古寺を巡る 》
- 寺社巡りが楽しくなる京都ガイド -
 
本テーマ 12
〈 曼 殊 院 門 跡
曼殊院
は京都市左京区一乗寺にある天台宗の仏教寺院である。
山号はなし。本尊は阿弥陀如来、開基(創立者)は是算である。
竹内門跡とも呼ばれる門跡寺院であり、
青蓮院、三千院(梶井門跡)、妙法院、毘沙門堂門跡と並び、
天台五門跡の1つに数えられる。
国宝の黄不動画像や曼殊院本古今和歌集をはじめ、
多くの文化財を有する。
近畿三十六不動尊第十七番。

王朝の風雅の美意識を凝縮した
洛北屈指の門跡寺院


= 竹の内門跡と呼ばれる
      天台宗の門跡寺院 =
延暦年間(782~806)に最澄が
阿弥陀仏を安置する鎮護国家の寺院として
比叡山に建立したのがはじまりと伝わる。
その後点々とところを変え、
1656(明暦2)年に桂離宮を造営した
八条宮智仁親王の御子の良尚法親王が、
現在の地に造営した。
曼殊院門跡の書院や庭園には、
桂離宮の造形美を受け継いだ親王の工夫が生きている。
また、
境内は洛北の紅葉名所としても
知られています。


= 格式ある勅使門の奥で待つ
             美術品と庭園=

曼殊院門跡のシンボルとも言えるのが、
カエデが生い茂る高い石段の上に立つ
勅使門
重厚な門の両脇からのびる築地塀は
最も格式高い寺院の印である。
塀に入った5本の白い筋が残っている。
勅使門の奥に江戸時代建立の大玄関があり、
狩野永徳の障壁画に囲まれた虎の間
壁紙に日本で最初の木版画を使用した竹の間
江戸時代後期に活躍した岸駒の襖絵で
飾られた孔雀の間がある。
本堂や小書院の欄間は
日光や月の光の入り方を計算して作られたもので、
小書院「黄昏の間」の名にも表れるとおり、
良尚親王が自然と建築を調和させようという
美意識の持ち主であったことが窺える。
キリシマツツジや紅葉の移しい庭にある梟手水鉢も、
月の光を映すために作られた珍しいものだ。
格式の高さと趣味の良さが感じられる意匠、
貴重な美術品、
そして四季の自然と調和する庭園など、
見どころの多い門跡寺院といえる。



★ 石段の上に立つ勅使門
西に面して立ち、
かつて天皇からの勅使を迎える役割を
担っていた正門。
御所と門跡寺院のみ許されいる
築地塀の5本の線に注目!
秋は門の両脇の紅葉が真っ赤に染まります。

★ 深山と海洋を表した紅葉の庭園
水の流れを表す砂の中に、
鶴島と亀島、2つの島を配した蓬莱形式の
枯山水庭園で、
小堀遠州好みと言われる。
小書院の前の庭では、
水面をさかのぼる屋形船が、
木々で表現されています。

★ 大玄関の竹虎図
大書院に通じる大玄関には、
襖絵と壁紙が見事な3つの部屋がある。
虎の間の襖には竹林に佇む虎が
堂々と描かれています。

★ 釘隠しや引き手も見事な本堂・小書院
大書院と呼ばれる本堂と、
入込、黄昏、富士の間の3室からなる小書院は、
寄棟造、柿葺の江戸期を代表する
洗練された書院建築で、
いずれも重要文化財となっている。
各部屋の繊細な設えに注目!
遊び心のあるデザインは勿論、
光の入り方など実用性も考慮されています。

★ 月見のために作られた梟手水鉢
昇った月を水面に映すために設けられた手水鉢で、
月を映しやすくするため水面は
やや傾いている。
空の月、水面に映った月、水面から反射する光、
それぞれを楽しむ工夫が光る。


- DATA -
≪ 場  所 ≫
京都市左京区一乗寺竹の内町

≪ 交通アクセス ≫
市バス停・一乗寺清水町から徒歩20分

≪ 拝 観 時 間 ≫
9時00分~17時00分
(受付時間は、16時30分まで)

≪ 拝観料 ≫
¥600

≪ ご朱印 ≫
2種類あります。



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 龍虎 俊輔 
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