何度も言うように、妊活を始めるまで、

妊活ステージについて僕はなにも知りませんでした。

 

 

人工授精と体外受精の違いも

まるで分かっていないレベルで。

 

 

 

人工授精とは男性の精液から

運動の活発な(優秀な)精子を

選り分けることから始まります。

 

 

それを女性の膣の最深部、

子宮の入り口まで直接送り込むことで、

精子が卵子に到達するまでの距離を短くし、

精子+卵子=受精卵

の生成確率を上げることが目的です。

 

 

 

受精卵ができる確率が上がれば

とうぜん着床確率(妊娠確率)も上がることになる。

 

 

 

要するに人工授精の妊娠過程は

ほとんど自然妊娠と変わらないわけです。

 

 

 

だからこそ、

着床確率は自然妊娠と比べても

飛躍的に上がるわけではなく、

7%前後に終始する。

 

 

これが卵子を一度体外に取り出して

第三者の手で受精卵を作る体外受精となると

着床確率は40%まで跳ね上がります。

 

 

 

でももちろん費用も跳ね上がる。

 

 

 

僕らの行っていた生殖医療科では

人工授精が一回3万円、

体外受精が一回50万円でした(費用は細かいステップごとに分かれる)。

 

 

 

 

 

 

初めて人工授精を行ったときは

実に不思議な心持ちでした。

 

 

 

 

 

自分の手で紙コップに入れた精液を

病院のカウンターで引き渡して完了。

 

 

それだけ。

 

 

看護婦さんも慣れたもので、

カップに貼られたシールを確認したら

それで終わり。

 

 

 

作業はどうでしたか?とか、

 

どんな気持ちですか?とか、

 

Tポイントカードはお持ちですか?とか

 

聞いてこない(くるわけがない)。

 

 

 

毎日毎日なんどもなんども

「Tポイントカードは持ってないです」

と言い続けている僕からしたら

拍子抜けするほど簡単な行程でした。

 

 

 

もしもっと早く知っていたら

妊活のハードルは

さらに下がっていたかもしれない。

 

 

男なんて楽なもんです。

 

 

ちょっとこすってカップに出せば

それでやる事は終わっちゃうんだから。

 

 

 

精液が生殖医療科で選り分けられたころ、

妻が病院に行って、

一軍の精子たちを迎え入れます。

 

 

その様子を見た事はないし、

どんな感触かもわからないけれど

普通に考えれば

自分の体内に医療器具が差し込まれるのは

快いものには感じないと思います。

 

 

妻の話を聞く限り

やはり想像からそう離れたものではなさそうです。

 

 

人工授精の段階から

(もっと言えば検査の段階から)

女性の負担は重いわけです。

 

 

 

 

 

とにかく第一回の人工授精日。

 

「ほんとうにこれだけで終わりなんだ」

 

という狐につままれた気分で

僕は病院を後にしました。

 

 

 

結果は2週間後。

 

 

その日を僕ら夫婦は首を長くして

おたがいにTポイントカードを握りしめて

指折り数えながら待ちました。

(一部、嘘があります)

 

 

つづく

 

 

 

 

妊活編① 我が家の妊活の始めかた その1

 

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