【1998年沖縄県人移住90周年記念祭大パレード】
支部結成から半年後に迎える90周年祭。
記念パレードの会場となるのは、アルゼンチンではもっとも権威ある通り“アベニーダ・マージョ”である。それにふさわしいパレードをするには最低でも100人以上の太鼓の打ち手が必要である。そのためには支部のメンバーが一致団結して、参加者を募集し、演技指導をして、衣装の用意、道具の確保をしなければならないことを告げた。結成間もない支部には途方もない出来事だったに違いない。
しかし、その不可能と思われた難題を一つ一つクリアし、当日は祭り太鼓を先頭に幾多の団体で日本・沖縄の一大芸能絵巻を展開し、アベニーダ・マージョを埋め尽くした万余の大観客に大きな感動を与え大パレードの大成功に導いた。
1998年8月15日土曜日、夕暮れの中、一世の願いが叶えられ、また、メンバー一人一人が夢を持つことの大切さ、感動を創造することの喜びを共有した。(つづく)
(文:與那嶺昭)