ユタ、ノロのトランス状態とは、深い変性意識状態のこと | 琉球ヒーリングラボ

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沖縄県の離島在住の気功師が書いているブログです。沖縄の土着のシャーマン、ユタの巫術や伝統的な神女、ノロの所業などを現代気功やNLPの視点で解説しています!

こんにちは!

沖縄の離島在住、気功師TAROです^ ^

 

気功を語る上で、重要なことの一つが変性意識状態です。

(なんとも怪しい感じの写真をセレクトしてしまいました、笑)

 

変性意識状態とは、見る、聞く、触るなどの5感を意識している、通常意識以外の意識状態のこと。

 

英語では

Altered State of Consciousness(=ASC)と書きます。

Altered = 変更された

State = 状態

Consciousness = 意識

 

(通常の)意識状態から変更された意識、つまり、普段とは異なった意識状態ということですね。

 

変性意識状態研究の、日本における第一人者(?)斎藤稔正先生の定義によると、、、

「人為的,自発的とを問わず心理的・生理的・薬物的あるいはその他の手段・方法によって生起した状態であって,正常覚醒状態に
いる時に比較して,心理的機能や主観的経験における著しい異常性や変容を特徴とし,それを体験者自身が主観的に(もしくは他
の客観的な観察者によって)認知可能な意識状態である」

 

なんだかややっこしいのですが(失礼w)、要するに、、、

通常意識とは異なる状態で、変性意識状態にいるときに、少し変わった体験をする、ということなんです。

 

さらに、斎藤先生は、その「少し変わった体験」を10個にまとめて分類をしてくれています。

 

①喪失感覚
(a)時間感覚の喪失……時間の歪曲・停止,忘我など
(b)空間感覚の喪失……方向性のズレ,浮遊感,孤立感など
(c)言語感覚の喪失……言語的表現への抵抗感
(d)自己感覚の喪失……身体像の歪曲,分離感など
(e)主観一客観の差の感覚の喪失…‥・彼我の一体感
②派生的感覚
(f)恍惚感……至福感,夢幻の境地,至高体験など
(g)受動性…… 被動感,リラックス,退行性など
(h)注意集中…‥ト熱中感,没頭,選択的注意集中など
(i)一時性……一 過性,俸さ,空虚感など
(j)宇宙識……啓示的,洞察,周囲との一体感など 

セラピストの変性意識状態に関する一考察より引用)

 

こんな風に、変性意識状態においては、通常では起きえないような不思議な体験をする、ということが分かっています。

 

例えば、ムハンマドに天使ガブリエルが降り立って啓示をしたとき、ムハンマドは深い変性意識状態にいたことが推測されます。

座禅を通じて得る悟り体験も、(j)の宇宙識に分類されるような経験だと思います。

いわゆる、「ワンネス!すべては一体だ!」という感覚も、(e)の変性意識状態に近い感覚です。

 

余談ですが、「すべては一体だ!」というと、右脳しか働かない世界を体験した脳科学者、ジルボルトテイラーを思い出します。

TED:ジルボルト・テイラーのパワフルな洞察

 

変性意識状態とは、言ってしまえば、「起きながらにして夢を見ている状態」です。

夢を見ているときって、それが夢だとはなかなか気づかないですよね?

深い変性意識状態にいるときも同様です。

少し変わった体験をしているのだけれども、それがとても現実味があるのです。

 

現実味があるため、それを脳が引き起こしている現象であるとは信じてもらえません。

そのため、その状態で見た像(神や精霊、霊など)を現実に存在するものと思ってしまうのです。

そういった神秘体験の多くは現代科学によって解明されているのに。。。

 

ただ、「霊や神などは現実的には存在せず、脳内の現象だから無意味だ!」と言いたいわけではありません。

 

霊や神は確かに、物理的な世界には存在しませんが、我々の頭の中、情報的な世界には存在します。

そして、情報的な世界が物理的な世界に影響を及ぼします。

それを施術に生かしているのが気功です。

 

気功においては、情報空間への臨場感がとても重要です。

例えば、「気の球」という気で球を作る初歩的な、しかしとても重要な技があるのですが、この気の球を作るときも、本当に気の球があるかのように思えるか(ふるまえるか)?がとても重要です。

 

気の球を作るときは、両手の感覚を少し開け、その間に「ふぅ~」と息を吹きかけます。

そして、両手のひらに空気が当たる感覚を得たら、その触角を維持したまま、手のひらの間に、空気の球があるかのように思い込みます。

こうしてできるのが気の球です。

しっかり思えている場合、気の球を押すと反発します。

重量のある球をイメージしていたら、その重さで筋肉がつかれます。

 

物理的には何もありません。

ただ手と手の間に空気があるだけなので、反発もしないし、重さもないはずです。

しかし、そのように思い込むと、実際に手や腕の感覚として反発や重さを感じることができるんです。

これが気功において重要な臨場感です。

 

そして、話を戻すと変性意識です。

変性意識状態は、起きながらに夢を見ているような状態だと説明しました。

つまり、変性意識状態のときに感じたものは、さも現実に存在しているかのように思えるのです。

つまり、物理的な空間には存在しないけど、我々の頭の中、情報空間に存在しているものへの臨場感が高い、ということです。

 

情報空間への臨場感が高いほど、気功は結果が出ます。

つまり、変性意識状態が深いほど、気功は上手く機能するのです。

 

この変性意識に入るための条件はいくつかありますし、トレーニング次第で開発できるのですが、変性意識に先天的に入りやすい人がいるのではないかというのが僕の仮説です。

 

沖縄の土着のシャーマン、ユタも、生まれながらに持った深い変性意識状態を生かして、クライアントへの施術を行っている人たちだと思っています。

 

ユタの場合は、「トランス状態」という言葉で表します。

この状態で神様を憑依させたり、クライアントに関わる霊と交流したりしてヒーリングを行うのです。

 

また、ユタではなく、沖縄の伝統的な神女、ノロについてですが、久高島のノロがノロになるには、イザイホーという儀式を通過する必要があります。

 

この儀式において、「エーファイエーファイ」と何度も唱えながら、島を回っています。

 

何度も紹介している、斎藤先生は変性意識を生成する方法を以下のように整理しているのですが、

①感覚刺激の上限および下限を超過……感覚遮断,催眠,集団による混乱状況,滝行,火行,断食などの修業
②脳中枢部への物理的・化学的な刺激……幻覚剤など
③仮死状態,昏睡状態
④睡眠,まどろみ,夢
⑤連続的な単調刺激の提示
⑥状況に適切な気分……心身共にリラックスできる雰囲気 例えば,ムード音楽・美しい夜景など
⑦非常に新奇な状況に対処できない時……ショック,パニックなど 

 

イザイホーの場合、①や⑤あたりで強力な変性意識の生成を促しているのではないかと思われます。

 

ユタやノロたちが持っている、言ってみれば不思議な力、そのすべてが分かるとは言いません。

しかし、深い変性意識、情報空間への強力な臨場感は、彼らの施術、儀式の大きなカギであることは間違いないはず。

 

それらがより子細に解明される日も近いのでしょうか?^ ^

 

沖縄県の離島、久米島にてセッションを行っています

◆セッションメニュー

初回:5,000円(ヒーリング+コーチングセッション)

2回目以降:3,000円

 

現代的な気功による施術で身体を調整し、クライアントのゴールを達成する、または定めるためのコーチングセッションを行っています。

 

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