桜の言葉 | 春夏秋冬✦浪漫百景

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季節の移ろいの中で...
歌と画像で綴る心ときめく東京千夜一夜物語

桜の言葉

 桜は古くから親しまれており、私たちの暮らしの中に深く根付いています。

春の気候や情景を表すことばにも「桜」が使われているものがたくさんあります。

古くから「花見」といえば「桜」の花を見ることを意味したように、

日本人にとって桜は特別な花。ただ「花」と表されていても、桜を指すことが多いです。

 

【花冷え】
桜が咲きほこる時期に、暖かくなった気候が一時的に冷え込むことを表します。

 

【花曇り】
桜が咲く時期の曇り空のこと。
渡り鳥が移動する時期なので、鳥曇りとも呼びます。

桜が咲きほこる時期に、暖かくなった気候が一時的に冷え込むことを表します。

【桜流し】
春の雨で桜の花びらが落ち、流されていく様を言います。
また、桜を散らしてしまう雨のことも表します。

【桜前線】
日本各地の桜(主に染井吉野)の開花予想日の同じ日付の場所をつないだ地図上の線。

マスコミの造語で、気象庁による正式名称は「桜の開花の等期日線」といいます。

3月上旬に九州や西日本からスタートし、次第に北上して5月上旬に北海道に至ります。

【花時】
花が咲く頃や盛りになる頃のこと。
特に桜が満開になる時期を指すことが多いことばです。

 

 

【こぼれ桜】
桜の花が満開で、まるで地面にこぼれ落ちたように見える様子のこと。
また、桜の花びらを散らした模様を指します。

 

【花吹雪】
満開の花、特に桜の花びらが風に吹かれて舞い散る様子が、

まるで雪が吹雪いているように見えることから生まれたことばです。

 

 

【花明かり】
桜の花が満開で、

闇の中でも辺りをほんのりと明るく照らしているように感じられる様子を言います。

【花筏(はないかだ)】
水面に散った花びらが筏のように流れていく様子を言います。

 

【花の浮橋】
水面に散った花びらが橋のように集まっている様子。


■お花見にまつわることば

【花かがり】
夜桜を鑑賞するために焚くかがり火のこと。京都・祇園のものが有名です。

【花疲れ】
花見をして疲れてしまうこと。

人混みや満開の花に気持ちが高ぶったことからくる疲労感のことを指します。


 

また、ちょっと横道にそれますが「花より団子」はきれいな桜の花を見るより、

花見団子を食べたほうが良いというところから、

「風流を理解する心がないこと」や「名誉よりも実利を優先する」などという意味で使われます。

日本人らしい感性にあふれた美しいことばを会話の中でさりげなく使えると素敵ですね。

 

風誘う 空は花なり 染井桜