7月20日はTシャツの日です。Tシャツの「T」はアルファベットで20番目ということに由来しています。また、7月20日はもともと海の日だったことから、夏の定番アイテムとして「Tシャツの日」が制定されました。

 

 

 

 

 

Tシャツとはなにか。

ところで、そもそもTシャツとはなんなのでしょうか。Tシャツの「T」が何を意味しているのかとか、気になりますよね。

 

平凡社の「世界大百科事典」には「襟ぐりがまるく頭からかぶる方式のニットシャツ。木綿が多いが化学繊維や混紡もある。開いたところがT字形になっているところから、アメリカで1940年代にいわれはじめた。もとは男性用の肌着であった。60年代の終りから色物や柄物がつくり出され、ジーンズと組み合わせて表着として流行し、年齢・性別を問わず普及している。」とあります。

 

1900年代初めにはすでにTシャツの原型はあり、アメリカ海軍や陸軍の兵士たちの下着として利用されていました。広げたときに、T字にみえることからTシャツと言われたとも、兵士たちの訓練用シャツ(Training Shirts)だったことから、Tシャツと言われたとも、諸説存在しています。

 

軍を退役し、大学に戻った若者たちがTシャツを着ていたこと、ジェームス・ディーンなどが映画のなかで着ていたことから、Tシャツは下着からファッションアイテム化していきます。1960年代のロンドンの「スウィンギング・ロンドン」とよばれるストリートファッションなどの影響もあり、その流れは加速していきました。

 

 

1960年代後半の最大のサブカルチャーである「ヒッピー」も、Tシャツ、ジーンズやフォークロアなどがファッションとして取り入れられていました。

Tシャツを持っている枚数の平均は?

そんなTシャツですが、みんな1枚や2枚は持っていますよね。綺和美(スリーエム株式会社)が2022年に「Tシャツの所持数や購入しやすいがゆえの衝動買いの割合」について、さまざまなアンケート調査をおこなっています。

 

それによると、男女100名なかで持っているTシャツの数を「6〜10枚」と答えた人が53人で一番多い回答となりました。次に多かったのは、「1〜5枚」で31人という結果です。多くの人の、Tシャツの所持数の平均は10枚以下で、案外少ない結果でした。

 

Tシャツを購入する際にどのようなことを重視しているのかについては、一番多かった回答は、「デザイン」で43人でした。やはり、自分が気に入るかどうかが一番大切だということです。次に多かったのは、「素材」で32人でした。とくに、夏場は暑さで汗をかくため速乾性を重視したり汗をかいているのがわかりづらい素材を選ぶ人が多いようです。

 

残念ながら、持っているTシャツの購入価格がわからないのですが、なかには数万円のTシャツを持っているというひともいるでしょうね。

 

 

 

 

 

Yシャツとはなにか

Tシャツとよく似た言葉にYシャツ(ワイシャツ)があります。Yシャツとはなんなのでしょうか。

 

「世界大百科事典」には「背広の下に着るシャツの総称。ワイシャツという名称は日本独自のもので、英語のホワイト・シャツwhite shirtが転訛した言葉。明治初期には〈白じゅばん〉と訳されていたが、中期から末期にかけて〈ホワイト・シャツ〉という名称が多く用いられるようになり、大正初期にはワイシャツという呼名が定着した。また肌着としてのシャツと区別するのにワイシャツという用語は便利だった。」とあります。

 

つまり、肌着ではない白いシャツをYシャツとよんでいます。どうやら白ではないスーツの下に着るシャツはYシャツとはよべそうにありません。ただ、厳密に言えば背広の下に着るシャツも服飾的には下着なんですけどね。

カッターシャツとはなにか

では、Yシャツとよく似た言葉にカッターシャツというのがありますが、カッターシャツとはなんなのでしょうか。

 

「デジタル大辞泉」には「カラーとカフスが身頃みごろについたワイシャツ。もと、勝ったをもじってつけた商標名」とあります。じつは、昭和初期までのワイシャツは衿が取りはずし式になったセパレート・カラーだったのですが、1918年に襟を縫い付けたシャツが開発されます。開発したのは美津濃(今のミズノ)の創業者である水野利八です。

 

水野利八は新開発した襟を縫い付けたシャツのネーミングを考えているとき、大好きな野球を見に行きます。そして、球場で「勝った!勝った!」というファンの声を聞き、「勝った!、勝った!・・・・・・カッター、カッターシャツ。」とおもいついたとされています。

 

そんな「だじゃれ」が名前の由来って信じられませんよね。水野利八は岐阜県大垣市で生まれですが、幼くして京都や大阪に丁稚にでます。長く関西に住んでいたので、こんな「だじゃれ」を思いついたのかも知れません。ちなみに、背広の下に着るシャツを関東の人はYシャツと呼ぶ傾向にありますが、関西人はカッターシャツと呼ぶ傾向にあります。

 

 

 

 

 

Tシャツをめぐる心理

それでは最後に、Tシャツに関するおもしろい心理研究を紹介しておきましょう。

(1)「Tシャツの脱ぎ方」をめぐる男と女の違い

男と女で、Tシャツの脱ぎ方に違いがあるということを気づいていましたか。 「えっ」とおもったあなた。ぜひ、彼氏がTシャツを脱ぐときにじっくり観察してみてください。あなたの脱ぎ方とは違うはずです。なぜ、男と女でTシャツの脱ぎ方が違うのでしょうか。

 

 

(2)白は定番だけど…本当に「夏に着るべき」色は?

白いTシャツを着ると太って見えてしまうのは事実。そう考えると、何色のTシャツを着るべきでしょうか。

 

 

(3)え…わたしのせい!? 彼が「あなたを襲っちゃう」メカニズムとは

女性たちに協力してもらい、1か月のあいだでもっとも妊娠しやすい期間と、反対にもっとも妊娠しにくい期間にTシャツを着用しておこなわれた研究があります。其の結果はというと・・・・・・。

 

 

(4)チョー簡単!彼をHな気分にさせちゃう「着るだけ」心理テクとは

ある実験では、赤、青、緑、グレー、白のシャツを着たおなじ女性の写真を男性に見せたところ、赤い服を着たときの写真に対して、セクシーだという評価やHがしたいという評価が高いとわかりました。