俳優の広末涼子さんが、週刊文春で報じられたダブル不倫疑惑を認め、所属事務所から「無期限謹慎」処分を課されました。広末さんは自身のインスタグラムで「一部、週刊誌で報じられているとおり、鳥羽様との関係は記事のとおりです」と述べ、謝罪しました。まぁ、はたして謝罪する必要があるかどうかはいろいろ意見があるところですが、不倫をしたのは事実のようです。

 

 

広末さんといえば2014年、「女性セブン」は俳優の佐藤健さんとの不倫密会を報じています。もし、これも事実とすれば2回目の不倫ということになります。広末さんに限らず、男性も女性も不倫がやめられない人は一定数います。いったいどうして、不倫をやめられないでしょうか。そこには、パートナー(配偶者)を愛しているからこそという心理が隠されているんです。

 

 

 

 

 

 

 

そもそも不倫とは?

不倫とは一体どういう意味なのでしょうか。日本国語大辞典 によれば「不道徳であること。特に、不道徳な男女関係にいう。また、そのさま。」とあります。一体なにが不道徳なのかが、不倫という言葉からはわかりません。

 

道徳を日本国語大辞典で調べてみると「人間がそれに従って行為すべき正当な原理(道)と、その原理に従って行為できるように育成された人間の習慣(徳)。はじめ慣習、風習、習俗の中に現われるが、人間の批判的な自覚の高まりとともに、慣習や習俗を批判し反省しながら、慣習から分化した精神的規範や規準として現われる。」とでてきます。つまり、不道徳とは慣習、風習、習俗のなかで決められたルールに背くということです。

 

ここからわかるのは、不倫とは自分たちの生きている社会や文化のなかで決められた男女関係のルールを破ることなんですね。

 

ちなみに、不倫は英語で「adultery」とか「illicit love」。「週刊誌は広末涼子の不倫の恋愛関係に多くのスペースを割いた。」は、「The weekly magazines devoted a lot of space to Ryoko Hirosue's illicit love.」となります。

浮気や不貞とはなにが違う?

不倫とよく似た言葉に、浮気や不貞があります。

 

浮気はほんらい「うわついて落ち着きのない性質や状態。心がうかれて思慮に欠けている状態。」という意味なのですが、男女関係では「気まぐれに異性から異性へと心を移すこと。決まった妻や夫、婚約者などがいながら、他の異性と恋愛関係を持つこと。また、そのさま。」という意味で使われます。

 

不貞は「貞操を守らないこと。夫婦間で、特に、妻が夫に対して貞節でないこと。また、そのさま。不貞操。」という意味です。貞操は「女性としての正しいみさお、品行。女性が性的な純潔を守ること。また、そのさま。節操。」という意味なのですが、今の時代からすると「女性」だけを対象としていて男性を含めていないことに違和感を感じます。このあたり、今後は変わってくるといいですよね。

 

 

どうして不倫はやめられない?

さて、本題です。

 

不倫男性に対して面接調査をおこない、既婚男性の不倫の実態についてあきらかにした「婚外恋愛継続時における男性の恋愛関係安定化意味付け作業」という研究があります。

(1)あこがれを抱き続ける

研究によれば不倫男性たちは日頃から、「日常生活の家事を協力する」「記念日はかならずサプライズをする」「毎日、愛してると言う」という行動をおこなっていることがわかりました。意外にも、妻に対して 愛情を示す行動をちゃんとおこなっているのです。もちろん、不倫をしている後ろめたさが行動の背景にある可能性も否定はできませんが、調査に協力した不倫男性たちは不倫をする前から、妻に対して愛情を示す行動をしていました。その理由は、妻に憧れを抱き続けているという不倫男性の心理がみえます。

 

というのも、不倫男性たちは部屋に下着が干してあり目につくこと、入浴後に妻が裸体でうろつくことなどを嫌がっており、日常のなかでときめきを感じないことへ不満をもっていたのです。つまり、不倫男性たちは本当に妻を愛しているという実態が浮かび上がってきました。では、なぜ愛しているにもかかわらず、不倫してしまうのでしょうか。

(2)肉体関係よりドキドキをもとめる

不倫では相手と性的な関係をもっていることは事実です。しかし、研究から不倫相手のカラダよりも、心の結びつきを求めていることがわかりました。不倫相手との関係のなかで、普段の自分とは違う経験をしたり、また日常とは違うこ とを体験したりすることで、ときめきやドキドキするといった感情をもつことを大事だととらえていたのです。

 

妻を愛しているものの、婚姻関係では希薄になってしまったときめきやドキドキといった感情を、不倫相手を代替として得ているという実態が浮かび上がってきました。愛情が薄れたことで不倫をするというよりも、パートナーを愛しているにもかかわらず、希薄になっていくときめきやドキドキを取り戻そうと、不倫をしていると考えられます。

 

 

広末涼子さんも、夫のキャンドル・ジュンさんを愛しているものの、長く一緒に生活することで失ってしまったときめきを取り戻そうと、無意識のうちに不倫という行動をとってしまったのかもしれませんね。

 

そう考えると、報道されているような「ラブレター」の内容や家の近所で不倫ということも、納得できるかもしれません。

まとめ

とはいえ、男女を問わず、恋人や配偶者には自分だけを愛してくれる誠実なひとがいいと思うひとがほとんどでしょう。芸能人は芸能人だからこそ、話題になるため目立ちますが、おそらく一般人でも不倫をしているひとは少なくないかもしれません。不倫をしてしまうひとの心理を正しく理解できれば、不倫をやめさせることもできるようになるかもしれませんね。