じつに長い間ご無沙汰致しました。小説もどきを書いたり、政権の批判をしてみたり、昔のプロレスの話題を書いたり、気がつけば様々な事の上っ面を擦るような深みのない内容に終始していたように思います。
で、気持ちを変えてこれから、と言ってもそんなに良くは変われないと思うけど今の私に出来ることは何か考えて、たどり着いたのは・・・性懲りも無く小説でした。
今までに何度も途中で投げ出して来たのですが、もうやめようかとか、どうしても思えないんです。
今回は、私の祖父のことを書いて見ようと思います。
ご存知の方は居ないと思いますが、私の祖父は私が生まれる前に亡くなっています。
生前の職業がちょっと変わっていて、ヤクザでした。
ヤクザと言っても今から百年ほど前の話ですから現在のヤクザと呼ばれる人達とはいろいろ違っていたようです。
たとえば今、世間的にはその世界の人との交際が発覚すると芸能人などの場合はそれだけでマスコミの餌食となって芸能界の居場所を失うなんて事も当たり前にありますがその頃はだいぶのんびりとしていたようです。
父から聞いた話ですが当時横浜の老舗の経営者達が祖父のところへ足繁く通っていたというのです。
その理由というのは幾つかあったらしいのですが、どの経営者も後継の息子に手を焼いていたようです。
経済的に恵まれた家庭に生まれ、裕福に育った息子達の中には親ではどうする事も出来ないほどの道楽者もいたらしく、そういった悩みの相談がよく持ち込まれたようです。
そんな時、祖父はどうしていたのか、道楽者の息子達を捜しだして自分の処へ呼びつけ、経営者としての道を説き厳しく説教して帰すといったような事をしていたそうです。
なんと言いますかのどかな話だと思います。
今回は祖父の残したエピソードの中から面白いと思える話をいくつか選んで書いてみたいと思っています。
幼少期から始まって任侠の世界での苦労話など、その中には関東大震災の事や、鯨を横浜の子供達に見せようとした苦労話などもありますのでお愉しみに。
それでは、今日はこのへんでおひらきと致します。