アル・パチーノガ好きになれた。 | 高田龍の《夢の途中》

高田龍の《夢の途中》

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今までずいぶんたくさんのことを書いて来ました。
あと何年生きられるのか判りませんが、書き続ける事が生存確認でも有りますし生存証明でもあります。
宜しくお願い致します。

                   ~Dearダニー~君への歌

という映画が、昨年公開されていたことを私は知らなかった。
主演は、アル・パチーノだ。
大スターだということは誰でも知っている。
で、私が彼の事を好きなのかというと、あまり好きでは無い。
いや、正確には、好きではなかった。

だから、レンタル店の陳列棚でこの作品を見つけた時は借りようとは思わなかった。

パッケージに書かれているあらすじを読んでいるうちに借りようという気持ちになった。
あらすじもそうだったが、パッケージのアル・パチーノの笑顔の写真が、すごく良かったからだ。
ロバート・デニーロと同時期にデビューし70年代から80年代の映画界を席巻したことは、私が今さら言う必要もないだろう。

現在も、二人がハリウッドのスターとして大活躍していることも嬉しい。

一説では、二人は仲が悪いという。

95年だったろうか、マイケル・マン脚本・監督で公開された『ヒート』という長尺の作品では、二人が不仲の為に一緒の場面も実際には別に撮ったなどの噂がまことしやかに広まったが、ストーリーの性質上から同じシーンに二人が映る状況がないに等しい作品なので、実際どうだったのかは、私にはわからなかった。

その後、12年の歳月を経て、『ボーダー』という作品に二人は共演しているが、この時は二人が一緒に行動を共にするストーリーのため、以前のような噂も起きなかったようだ。

『ゴッドファーザー2』『セントオブウーマン』などを観ても私はアル・パチーノをそれほど好きにはならなかった。
反対に、デニーロにはハマった。
全部とは言わないが、デニーロの映画は観ていないものは少ないはずだ。
『ゴッドファーザー』でのパチーノの演技、『セントセントオブウーマン』の存在感、素晴らしいとは思うのだけれど、何故か好きにはなれなかった。

生理的なものだろう。

ところが、『Dearダニー』のパチーノは良かった。
ストーリーも良かった。
ベースが実話ということも驚きだ。
私は、この映画ですっかりパチーノのファンになってしまった。

老境に入った二人には、素敵な作品を一作品でも多く残してもらいたいと思う。

『マイインターン』の人懐こい笑顔のデニーロもいいが、『タイムトゥラン』の非情のボスが最後に見せる哀しげな表情もたまらなかった。

そして、パチーノのこの作品での哀愁を帯びた笑顔。

二人が長い年月を経て培ったものが、作り上げる微笑み本当に、魅力的だった。

あの、映画評論家の言葉を借りるまでもなく、
『いや~、映画っていいもんですね~。』である。