空を眺める僕は、月を。
続きです
誤字脱字は見逃してくれると嬉しいです
なんだろ、この胸が落ち着いて暖かくて…周りのモノが滲んでいく感じは…。
僕は幸せ者だ。こんな想いをする事がができるのだから。
これからあと何回あるんだろ?いや同じ時間は帰ってこないんだ。
だからきっと…。
「今日リュウの家に泊まるから」
「…?…なんで!?」
「だってみんな酔ってるから帰れないし。」
「…いやいやないでしょ。」
「リョウが泊まるの嫌なの?」
「そうじゃなくて…困るよいきなり…。」
「今やらしぃ事考えたでしょ?」
「あのなぁ…つかさ、からかって言ってるの?」
「真面目に言ってるよぉ。」
「マジで?」
「(笑)」
「…ヤバイでしょ。」
僕ははっきり言って酔いが冷めた。
こんな展開はまずいよぉって思いながら一瞬隣にいるリョウにからかわれているのかなぁと思い、もしもの事を考えちゃうのは自分も男なのかなぁと少し自分で自分にツッコミをいれていた。
(アホ、ダメだって。)
こんなに飲んだのはいつぶりだろ。意識が飛びそうなくらい気持ちよく飲んでいた。
12時くらいになっておひらきになった。
気がついた時には表は真っ暗でそらはまた月が出ていた。
別れを告げる時月の光でみんなの顔が笑ってるのがわかった。
こんなに笑ったのはいつぶりだろ。
本当に幸せな時間だった。
結局彼女は飲んでなかった家族の車に便乗して帰っていく事になった。
去り際の彼女は月の光に包まれながら蒼く染まって不思議な感じになったけど、表情を見るとなんだか切なくなった。
僕は内心ホッとしていた。だってそんな事になったらどうしたらいいか分からないから。
帰路の途中に兄貴と一緒になって話をしながらあるいた。
「なぁリュウ」
「なに?」
「皆見ててわかった?」
「?」
「たぶんな、今の時期にこの連休だろ他の飲み会とかも重なっているはずだから皆帰ったらリバースしてると思うよ。」
「そうだよな。」
「でもなんでそんなになる事知ってて飲んでたかお前わかるか?」
「…なんだろ?」
「それはな多分、お前が自分の思っている以上に皆はお前を大切だと思ってるんじゃないかな。」
「そんな事ないって。」
「いやそうなんだと思うよ。だってあの中で地元離れてるのはお前だけだし、それに俺らのなかでお前ほど色々迷惑かけたガキいなかったと思うよ。だからそんなお前が帰ってきたって聞いたら何だか思う事が有ったんだと思うよ。」
「…そっかなぁ。」
「まぁ少なくても俺はそう思ったけどな。」
「…」
家の前まで来て兄貴は先に家に入って行って僕は入らないでコンクリートの地面に寝そべって夜空を見た。
すぐに家に入るのは嫌だった。
その日はよく晴れた空で星が小さく散らばっていた。眺めながら冷たくなったコンクリが気持ちよくて溜息がでた。
今日は色々あった。勉強になったし、楽しかった。
それに気づかされた事が大きくて始め戸惑いそうになったけどでも、大切にしたいと思えた。
今日あった記憶も。
一度瞼を閉じて深く大気を吸った。
それから起き上がって家に入って行った。
お風呂に入って上がると酔いがいい感じになっていたけど構わずリョウとメールをしながらいつの間にか眠りについていた。
次の日の天気は僕を裏切った。
夜天気のいい日は翌日晴れると聞いていたのにその日は朝から雨だった。
雨の日は憂鬱だ。
でも晴耕雨読。雨の日は雨の日でやれる事をすればいいのだ。
しかしその日は外に出ることになった。
朝が少し過ぎてから起きてメールをまたし始めた。
前の日大分飲んでいたのにも関わらず体調は良くてそれに休みも終に近づいていたので家に居るのはいやだった。
結局メールをするうちにまた会う事になり僕はお昼を食べる少し前の時間にこの前と同じ場所で会うことになった。
家を出ると小雨くらいになっていたので傘を開かず、歩いた。
しばらく歩いていると前から彼女が現れた。
天候に合わせたのか、僕の心境に合わせたのか今日は服装がシックな感じで普通に似合ってると言ったら。
「ありがと」
と微笑んでくれた。
正直僕はこんなに連続で会ったらどっちらかが飽きてしまうと思った。
そうなればいいと思った。だってこれが終ればしばらく僕はここにくる事はないし、それにこれ以上の関係は良くないと思った。
怖くなったんだと思う。彼女の存在が大きくなっていくのが。
でも僕も彼女も話が途切れなかった。
夏が終わりに近づいて切なくなったのか、互いの想いが同じ様に膨れていったからなのかでも理由なんかどうでも良かった。
彼女といることが僕にとって一番の大切な時間になっていたから。
話は好きな色。季節。歌。言葉。そして異性に。
「私し思うんだ。」
「何?」
「好きな人が他の人が好きの時自分が幸せじゃなかったら嘘になるって、だから違う人からその人を奪うのはいいと思うの。」
「相手が幸せでいれば自分も幸せって言うことが嘘って事?」
「Yes」
「ふーん」
「リュウはどう思う?」
初めてキャッチボールの球を僕は落とした。
言葉が詰まった。
訳なんて言いたくなかった僕の中の答は始めからNoだったから。
雨が降る夜の日。僕は明るくなる空を見ながら僕は思った。
彼女が僕ではない人と一緒に居ることで僕が好きな笑った彼女でいる事ができるなら、彼女がそれで幸せなら僕はそれ以上望む事は無と。
最後に公園から出る時彼女にメールを送った。
自分が諦められる精一杯のキモチを綴った最後のメールを。
「…俺は違うかもしれない。」
「リュウはそうじゃない幸せを望むの?」
「…うん」
「なんで?」
「…リョウは世界で一番硬いものってなんだと思う?」
「いきなり何?」
「いいから。何だとリョウは思う?」
「ダイアとか金属かな?」
「そっかぁ。」
「答はなに?」
「…俺はね、人の心だと思うんだ。」
「心?」
「うん。てかキモチかな。」
「なんで?」
「んーとね。どんなモノも人は形を変えるために削ったり曲げたりして今の人の文明はあると思うんだ。でもその加工する人達の志は曲がったり折れたりしなかった。それと同じで人を好きとか愛するキモチは簡単に変えれるモノじゃないって思うんだ。俺はね。」
「ふーん。じゃあ好きな人のキモチを変えたいとは思わないの?」
「というより、俺のキモチが変わらないって言った方がいいかな。」
「それびみょ~に答になってないよ。」
「そっかな?」
「はい!」
「えーとね…(笑)」
「おい!(笑)」
デパートの一番上の階のファミレスに入ってお昼を食べた。
僕は学校が始まってから最高の苦学生の生活を過ごしたせいで胃袋が大分縮まった感じで少食になっていてオムライス一品でかなりお腹が膨れていたけど、女の子お得意の小さい弁当箱風の食べ方で結局残った彼女のグラタンを食べた。
「良く食べたしたぁ!」
「もぅ食えましぇん。」
「いいじゃん!向こうに行ったら食べなくなるんだから。栄養付けて帰って。」
「栄養過剰摂取です。」
「ハハハ(笑)」
「…お腹がぁ(笑)」
食べ終わって飲み物を飲みながらしゃべっていると、雨が降り出した。
夏が終わりそうなのに、季節は梅雨に戻りたがっているようだった。
「雨降りだしたね」
「リョウ傘もってなかったけど大丈夫?」
「私傘さすの嫌いなんだ。」
「リョウ変わってるな」
「そうかな?」
「多分大分。」
「リュウは雨好き?」
「当たるのは嫌だけど風景は好きかな。」
「そっかぁ。リョウは当たるのも好きだよ。だって気持ちいいじゃん。」
「でも後から気持ち悪くならない?」
「うん。でも好きなんだ。」
好きという単語が多くなってると思った。
窓辺に雨が流れて景色も一緒に流れている。
彼女の姿に流れる雨が影で映っていてそんな彼女の表情はバイトの時間が迫っていらからかなんだか俯きがちになっている。
「そろそろいくか?」
「うん」
会計を済まして出るとゲーセンがあったのでふたりで思い出といいながら、プリクラを撮ってデパートを出た。
帰路の途中兄貴の話になった。
「リョウさ覚えてる?」
「なに?」
「リョウが怪我した時兄貴がリョウを貰うってそんな感じの冗談話してたの」
「あぁ、あれね。懐かしいなぁ。お兄ちゃん覚えてるかなぁ?」
「昨日その話したら、(そんな事もあったなぁ)って感じに忘れてたな。」
「そっかぁ。」
「実際さ、ガキの頃から思ってたんだけど。リョウって兄貴のこと好きだった?」
「え?なんで?」
「いや、アイツは昔からモテるしそんな感じに見えてたから。」
「私は…リュウの方が好きだよ。リュウは前から優しいし。…好きだよ。」
一瞬時が止まった。雨は止んでいて風も凪がれて、気温はまだ夏なのに肌寒いくらいになっていたのに多分顔は真っ赤になっていたと思う。
それくらい暑くなった。
「…ありがとうな。」
「…うん。」
彼女の家の前まできてふたりは時間になるまで立ち話をした。
腕時計を見ながらあと何分と話ながら。
時計を見る度胸がギュウって感じになって、離れたくないと思った。
「俺決めた。」
「?」
「進学する。」
「え?」
僕の学校は元々二年制の専門で普通なら僕は卒業になるのだが、あと二年学生でいることができ二年で受けられる国家試験より、より上の試験を受けれるようになり、ついでに大学の修士を得られるというとこで。
実際、就職か進学で迷っていたのだ。
「リョウさ、頑張ってるじゃん?だから俺も負けられないなぁって。」
「うん。」
「だからもっと人としてもっと大きくなって、一人前に成れるようにお互い頑張って互いに認められるくらいになったら…。」
「…うん。」
拳を握りしめた。
「それまで頑張ろな。」
「うん。頑張る。私待ってるから。」
「リョウが大学とか進学して俺も今の学校で頑張って。目標みたいなモノに近ずけたら…。」
「うん。」
僕は言うべきかそうでないか刹那の間迷った。
でも高ぶる胸の鼓動は押さえられなかった。
「一緒になろな。」
「うん。」
「…もう時間かな。」
「…まだいたい。でもしょうがないのかな。」
「そうだな。」
「いつ帰ってくるの?」
「…X'mas頃かな。」
「三ヶ月ちょっとかぁ…長いね。」
「それもしょうがない事だよ。」
「…うん。」
「互いに認められる存在になつたら親達もきっと…な。」
「そうだね。」
「本当に時間だな。」
「うん。」
離れる事を想像すると切なくて胸が裂けそうになることを久しぶりに感じた。
そうなんだ。僕はこの感じの自分が素直な僕で、嘘がない僕でいられる時。
自分が自分でいられる時。
それは好きな人といるとき。
それ以外ないんだ。と想えた。
時間が大ッ嫌いになった。
この時が止まればどれほど幸せなんだって。
「もう行くな。」
「…うん。」
「リョウ俺…。」
少し俯いて頭を上げると君がそこにいた。
彼女は僕の胸に顔を横に寝かせた。
僕は両手一杯に抱きしめたかったけどできなかった。
空を見て、目をつぶって。彼女の肩に手をのせた。
「…リュウバイバイ。頑張ってね。」
「うん。リョウも…いやあんまり頑張り過ぎないでな。身体が一番だから。」
「うん。わかったぁ。」
「…今はこれで十分だよ。」
そう言って彼女から離れた。
手を優しく握った。
「…またな。」
「うん…バイバイ。」
「ばい!」
握った手を少しずつ離して最後に手を挙げて別れた。
前を見て歩きだした。
目が胸があつくなって空を見上げた。
もう泣き疲れた空は爽快な顔色していて、まだ明るいのに白い月が僕を見ていた。
抱きしめられなかった僕を戒めるように。
僕は彼女といる時いつも上から眺めている君を見ながら。
涙は流さないよ。もっと強い人になりたいから。
と堪えたけど、溢れる涙が押さえられなくて君が見えなくなった。
僕に夏は終を告げていた。


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なんだろ、この胸が落ち着いて暖かくて…周りのモノが滲んでいく感じは…。
僕は幸せ者だ。こんな想いをする事がができるのだから。
これからあと何回あるんだろ?いや同じ時間は帰ってこないんだ。
だからきっと…。
「今日リュウの家に泊まるから」
「…?…なんで!?」
「だってみんな酔ってるから帰れないし。」
「…いやいやないでしょ。」
「リョウが泊まるの嫌なの?」
「そうじゃなくて…困るよいきなり…。」
「今やらしぃ事考えたでしょ?」
「あのなぁ…つかさ、からかって言ってるの?」
「真面目に言ってるよぉ。」
「マジで?」
「(笑)」
「…ヤバイでしょ。」
僕ははっきり言って酔いが冷めた。
こんな展開はまずいよぉって思いながら一瞬隣にいるリョウにからかわれているのかなぁと思い、もしもの事を考えちゃうのは自分も男なのかなぁと少し自分で自分にツッコミをいれていた。
(アホ、ダメだって。)
こんなに飲んだのはいつぶりだろ。意識が飛びそうなくらい気持ちよく飲んでいた。
12時くらいになっておひらきになった。
気がついた時には表は真っ暗でそらはまた月が出ていた。
別れを告げる時月の光でみんなの顔が笑ってるのがわかった。
こんなに笑ったのはいつぶりだろ。
本当に幸せな時間だった。
結局彼女は飲んでなかった家族の車に便乗して帰っていく事になった。
去り際の彼女は月の光に包まれながら蒼く染まって不思議な感じになったけど、表情を見るとなんだか切なくなった。
僕は内心ホッとしていた。だってそんな事になったらどうしたらいいか分からないから。
帰路の途中に兄貴と一緒になって話をしながらあるいた。
「なぁリュウ」
「なに?」
「皆見ててわかった?」
「?」
「たぶんな、今の時期にこの連休だろ他の飲み会とかも重なっているはずだから皆帰ったらリバースしてると思うよ。」
「そうだよな。」
「でもなんでそんなになる事知ってて飲んでたかお前わかるか?」
「…なんだろ?」
「それはな多分、お前が自分の思っている以上に皆はお前を大切だと思ってるんじゃないかな。」
「そんな事ないって。」
「いやそうなんだと思うよ。だってあの中で地元離れてるのはお前だけだし、それに俺らのなかでお前ほど色々迷惑かけたガキいなかったと思うよ。だからそんなお前が帰ってきたって聞いたら何だか思う事が有ったんだと思うよ。」
「…そっかなぁ。」
「まぁ少なくても俺はそう思ったけどな。」
「…」
家の前まで来て兄貴は先に家に入って行って僕は入らないでコンクリートの地面に寝そべって夜空を見た。
すぐに家に入るのは嫌だった。
その日はよく晴れた空で星が小さく散らばっていた。眺めながら冷たくなったコンクリが気持ちよくて溜息がでた。
今日は色々あった。勉強になったし、楽しかった。
それに気づかされた事が大きくて始め戸惑いそうになったけどでも、大切にしたいと思えた。
今日あった記憶も。
一度瞼を閉じて深く大気を吸った。
それから起き上がって家に入って行った。
お風呂に入って上がると酔いがいい感じになっていたけど構わずリョウとメールをしながらいつの間にか眠りについていた。
次の日の天気は僕を裏切った。
夜天気のいい日は翌日晴れると聞いていたのにその日は朝から雨だった。
雨の日は憂鬱だ。
でも晴耕雨読。雨の日は雨の日でやれる事をすればいいのだ。
しかしその日は外に出ることになった。
朝が少し過ぎてから起きてメールをまたし始めた。
前の日大分飲んでいたのにも関わらず体調は良くてそれに休みも終に近づいていたので家に居るのはいやだった。
結局メールをするうちにまた会う事になり僕はお昼を食べる少し前の時間にこの前と同じ場所で会うことになった。
家を出ると小雨くらいになっていたので傘を開かず、歩いた。
しばらく歩いていると前から彼女が現れた。
天候に合わせたのか、僕の心境に合わせたのか今日は服装がシックな感じで普通に似合ってると言ったら。
「ありがと」
と微笑んでくれた。
正直僕はこんなに連続で会ったらどっちらかが飽きてしまうと思った。
そうなればいいと思った。だってこれが終ればしばらく僕はここにくる事はないし、それにこれ以上の関係は良くないと思った。
怖くなったんだと思う。彼女の存在が大きくなっていくのが。
でも僕も彼女も話が途切れなかった。
夏が終わりに近づいて切なくなったのか、互いの想いが同じ様に膨れていったからなのかでも理由なんかどうでも良かった。
彼女といることが僕にとって一番の大切な時間になっていたから。
話は好きな色。季節。歌。言葉。そして異性に。
「私し思うんだ。」
「何?」
「好きな人が他の人が好きの時自分が幸せじゃなかったら嘘になるって、だから違う人からその人を奪うのはいいと思うの。」
「相手が幸せでいれば自分も幸せって言うことが嘘って事?」
「Yes」
「ふーん」
「リュウはどう思う?」
初めてキャッチボールの球を僕は落とした。
言葉が詰まった。
訳なんて言いたくなかった僕の中の答は始めからNoだったから。
雨が降る夜の日。僕は明るくなる空を見ながら僕は思った。
彼女が僕ではない人と一緒に居ることで僕が好きな笑った彼女でいる事ができるなら、彼女がそれで幸せなら僕はそれ以上望む事は無と。
最後に公園から出る時彼女にメールを送った。
自分が諦められる精一杯のキモチを綴った最後のメールを。
「…俺は違うかもしれない。」
「リュウはそうじゃない幸せを望むの?」
「…うん」
「なんで?」
「…リョウは世界で一番硬いものってなんだと思う?」
「いきなり何?」
「いいから。何だとリョウは思う?」
「ダイアとか金属かな?」
「そっかぁ。」
「答はなに?」
「…俺はね、人の心だと思うんだ。」
「心?」
「うん。てかキモチかな。」
「なんで?」
「んーとね。どんなモノも人は形を変えるために削ったり曲げたりして今の人の文明はあると思うんだ。でもその加工する人達の志は曲がったり折れたりしなかった。それと同じで人を好きとか愛するキモチは簡単に変えれるモノじゃないって思うんだ。俺はね。」
「ふーん。じゃあ好きな人のキモチを変えたいとは思わないの?」
「というより、俺のキモチが変わらないって言った方がいいかな。」
「それびみょ~に答になってないよ。」
「そっかな?」
「はい!」
「えーとね…(笑)」
「おい!(笑)」
デパートの一番上の階のファミレスに入ってお昼を食べた。
僕は学校が始まってから最高の苦学生の生活を過ごしたせいで胃袋が大分縮まった感じで少食になっていてオムライス一品でかなりお腹が膨れていたけど、女の子お得意の小さい弁当箱風の食べ方で結局残った彼女のグラタンを食べた。
「良く食べたしたぁ!」
「もぅ食えましぇん。」
「いいじゃん!向こうに行ったら食べなくなるんだから。栄養付けて帰って。」
「栄養過剰摂取です。」
「ハハハ(笑)」
「…お腹がぁ(笑)」
食べ終わって飲み物を飲みながらしゃべっていると、雨が降り出した。
夏が終わりそうなのに、季節は梅雨に戻りたがっているようだった。
「雨降りだしたね」
「リョウ傘もってなかったけど大丈夫?」
「私傘さすの嫌いなんだ。」
「リョウ変わってるな」
「そうかな?」
「多分大分。」
「リュウは雨好き?」
「当たるのは嫌だけど風景は好きかな。」
「そっかぁ。リョウは当たるのも好きだよ。だって気持ちいいじゃん。」
「でも後から気持ち悪くならない?」
「うん。でも好きなんだ。」
好きという単語が多くなってると思った。
窓辺に雨が流れて景色も一緒に流れている。
彼女の姿に流れる雨が影で映っていてそんな彼女の表情はバイトの時間が迫っていらからかなんだか俯きがちになっている。
「そろそろいくか?」
「うん」
会計を済まして出るとゲーセンがあったのでふたりで思い出といいながら、プリクラを撮ってデパートを出た。
帰路の途中兄貴の話になった。
「リョウさ覚えてる?」
「なに?」
「リョウが怪我した時兄貴がリョウを貰うってそんな感じの冗談話してたの」
「あぁ、あれね。懐かしいなぁ。お兄ちゃん覚えてるかなぁ?」
「昨日その話したら、(そんな事もあったなぁ)って感じに忘れてたな。」
「そっかぁ。」
「実際さ、ガキの頃から思ってたんだけど。リョウって兄貴のこと好きだった?」
「え?なんで?」
「いや、アイツは昔からモテるしそんな感じに見えてたから。」
「私は…リュウの方が好きだよ。リュウは前から優しいし。…好きだよ。」
一瞬時が止まった。雨は止んでいて風も凪がれて、気温はまだ夏なのに肌寒いくらいになっていたのに多分顔は真っ赤になっていたと思う。
それくらい暑くなった。
「…ありがとうな。」
「…うん。」
彼女の家の前まできてふたりは時間になるまで立ち話をした。
腕時計を見ながらあと何分と話ながら。
時計を見る度胸がギュウって感じになって、離れたくないと思った。
「俺決めた。」
「?」
「進学する。」
「え?」
僕の学校は元々二年制の専門で普通なら僕は卒業になるのだが、あと二年学生でいることができ二年で受けられる国家試験より、より上の試験を受けれるようになり、ついでに大学の修士を得られるというとこで。
実際、就職か進学で迷っていたのだ。
「リョウさ、頑張ってるじゃん?だから俺も負けられないなぁって。」
「うん。」
「だからもっと人としてもっと大きくなって、一人前に成れるようにお互い頑張って互いに認められるくらいになったら…。」
「…うん。」
拳を握りしめた。
「それまで頑張ろな。」
「うん。頑張る。私待ってるから。」
「リョウが大学とか進学して俺も今の学校で頑張って。目標みたいなモノに近ずけたら…。」
「うん。」
僕は言うべきかそうでないか刹那の間迷った。
でも高ぶる胸の鼓動は押さえられなかった。
「一緒になろな。」
「うん。」
「…もう時間かな。」
「…まだいたい。でもしょうがないのかな。」
「そうだな。」
「いつ帰ってくるの?」
「…X'mas頃かな。」
「三ヶ月ちょっとかぁ…長いね。」
「それもしょうがない事だよ。」
「…うん。」
「互いに認められる存在になつたら親達もきっと…な。」
「そうだね。」
「本当に時間だな。」
「うん。」
離れる事を想像すると切なくて胸が裂けそうになることを久しぶりに感じた。
そうなんだ。僕はこの感じの自分が素直な僕で、嘘がない僕でいられる時。
自分が自分でいられる時。
それは好きな人といるとき。
それ以外ないんだ。と想えた。
時間が大ッ嫌いになった。
この時が止まればどれほど幸せなんだって。
「もう行くな。」
「…うん。」
「リョウ俺…。」
少し俯いて頭を上げると君がそこにいた。
彼女は僕の胸に顔を横に寝かせた。
僕は両手一杯に抱きしめたかったけどできなかった。
空を見て、目をつぶって。彼女の肩に手をのせた。
「…リュウバイバイ。頑張ってね。」
「うん。リョウも…いやあんまり頑張り過ぎないでな。身体が一番だから。」
「うん。わかったぁ。」
「…今はこれで十分だよ。」
そう言って彼女から離れた。
手を優しく握った。
「…またな。」
「うん…バイバイ。」
「ばい!」
握った手を少しずつ離して最後に手を挙げて別れた。
前を見て歩きだした。
目が胸があつくなって空を見上げた。
もう泣き疲れた空は爽快な顔色していて、まだ明るいのに白い月が僕を見ていた。
抱きしめられなかった僕を戒めるように。
僕は彼女といる時いつも上から眺めている君を見ながら。
涙は流さないよ。もっと強い人になりたいから。
と堪えたけど、溢れる涙が押さえられなくて君が見えなくなった。
僕に夏は終を告げていた。

空を眺める僕は、月を。
前回大分誤字脱字目立ったなぁ

続きを載せます

墓地の横の坂を登りきって街灯の下まできた所で僕が
「もう大丈夫だろ?」
「え?」
「明かりがあるから」
「あっ、そうだよね」
そう言って彼女は僕の裾を離した。
街灯の明かりはオレンジ色で回りの家や道路まで染まっていたのに離れた時見えない暖かい何かで、僕をその時まで染まってなかった様に思えた。
しばらく歩きながら話していると彼女の携帯が鳴った。母親のようだった。
話ているとだんだん頷くだけするようになって、少し俯きながら言った。
「お母さんくるって。」
「ふーん。…マジで!?」
「少し怒ってる。」
「少しじゃないでしょ。音漏れてたもん。」
「かなぁ?でも多分大丈夫だと思う…。」
「予想が的中しちゃったよ。(笑)」
「どうしよっか?」
「郵便途中にあるからそこが良いと思うよ。駐車場あるし。」
「わかった。」
駐車場で待ってる間歩道の脇にあるガードレールのような所にもたれながら話をしていた。
内心凄く焦ってるのとずっと話しているのに途切れることなく楽しくて、二つの気持ちが入り乱れてた。
少しして白いバンが目の前に止まった。
(やべぇ~、絶対怒ってるよ。)
パワーウィンドウが下がった。
「ダメでしょ!こんな時間まで遊んで!明日皆集まるんだらね?わかった!?」
僕はすみませんでした、と深く頭を下げてから彼女に手を振って、車が視界からいなくなるまで、そこに立っていた。
全てが稲妻が落ちて終った感じだった。
「やっぱ怒られるじゃん。」
(俺は一応ひとさまの子だからあんなくらいに済んだけどあいつは車の中で大分絞られてるだろなぁ…俺が悪い。)
空を見た。
月は円くて白く、僕を照らしていた。
あの日は君はいなかったよね。
僕は好きな人がいた。
付き合った人は前にいたけどあんな気持ちになった人は初めてだった。
僕はきっといろんな事の順番がめちゃくちゃなんだ。だから傷つけなくていい人を無理に傷付けて、悲しませるんだ。
僕は…弱虫で臆病な愚者なんだ、だからきっと。
その人はバイトの先輩で優しくて綺麗で、繊細なガラス細工みたいな人だった。
こんな感じの事を相談する事は僕はあまりなくて、でもどうしたら良いか分からないからよくバイト場の店長や先輩に相談に乗ってもらっていた。
二人には本当に色々教わった。仕事の事、人間関係や今の学校で僕がどう行い在るべきか、あんな存在は他になくて僕にとって大切な人達だった。
僕がそんな感じになるまでに色々な出来事があったけど結局は自分の気持ちを伝えたくなったわけで。
僕は待った。
雨の降る夜の公園で彼女がくるまで。
自分のキモチを自分の声で素直に伝えたかった。
もう嘘つく事で傷付く事から逃げるのは嫌だったから。
でも彼女は来なかった。
それはきっと彼女優しさの表れだったんだと思う。
でもそれでも待った。その日は彼女に会うまで待つってメールしたから。
月の無い漆黒の雨空が青紫の空になるまで。
結局彼女は来ないで、僕はタチの悪い風邪を連れて帰った。
その後のバイトで彼女と店長が辞める事を僕に店長が告げた。
僕は本当に馬鹿だ。その時に気づけよ、気づいてれば辞める彼に涙ぐむくらいに別れを告げる事無く、真実知ってあんなになる事なかった。
彼女と店長は付き合っていた。
それを知ったのは辞めた次の日だった。
僕は壊れた。
僕は彼にとってピエロだったんだ、上手い具合に踊らされていたんだ。
自分で自分を笑ったケラケラと泣きながら。
もう誰も信じられなくて、冷たく真っ暗のひとりだけの深海に沈んでいった。
ミンナシンジャエ…キエテナクナレバイインダ。
枕に顔を押し付けて自分の出せる限りの声で悲痛に叫んだ。
壊れた僕は後は腐るだけで、バイトをバックレてしばらく煙草とお酒がお友達になった。
腐るだけ腐って、僕はバイト辞め学業を適当に過ごす事で少しだけ回復していった。でも誰も好きにならなくていいと思った。
もう傷付くのは嫌だったから。
少しだけ時間が過ぎて就職するか進学悩んでいながら何も決まらず夏休みに入った。
前にあった事を思い出しながら帰路についていた。
家に帰ると母親がいてバラエティー番組を見ている。
「ただいま」
「おかえり、早かったね」
「全然早くねーだろ?」
「今日は帰ってこないかなぁって(笑)」
「アホ、つーかあっちの母親に怒らたよ。」
「なんで?」
「なんでって、こんな暗いになるまで遊んでたからに決まってるだろ?」
「へぇ~そんな事で怒ったんだぁ。」
「あのなぁ。まぁ俺が悪いから何も言えないけど、そういうもんでしょ?」
「でもその様子だとリュウが引き止めたわけじゃなんでしょ?」
「そりゃそうだけとさ…。」
「ならいいじゃん!明日が楽しみだぁ~。ハハハ(笑)」
(ダメだ完璧に楽しんでやがる。)
直ぐに自分の部屋に戻り着替えてからメールがきた。
「家着いた?」
「さっきついたよ。あの後大丈夫だった?」
「少し怒られたけど、大丈夫だよ。」
「本当?凄く怒ってた感じだったけど。」
「最初だけ色々言われたかな。でも私のお母さん一度言ったら長ったらしく言わない人だから。もう平気だよ。」
「そっかぁ、でもリョウの事心配したんだと思うよ。ごめんな。」
「リュウは悪くないよ。私が今度から気をつければいい事だから。そんな事より明日楽しみだね!」
「うん。でもお酒飲まされるだろうから、ちょっとね。」
「酔い潰れないでね。私が行くまで。」
「いつ来るの?」
「バイト終わってからだから夕方だと思う。それまで待っててね。」
「おう。」
それから床に着いてメールをしらがらいつの間にか眠りについた。
誰かが泣いている。
子供の泣き声。
「誰?」
雨が降っている。
視界に入るのはいっぱいの紫陽花が咲いて、振り返るとあの時のリョウがいた。
これは夢だ。
でも僕は涙が止まらなかった。
「ごめん…ごめんな。」
そう言いながら泣いている小さな彼女をそっと抱きしめた。
痛い。
彼女が僕から離れた。
お腹にナイフが刺さっている。
僕は膝が崩れた。
彼女が笑っている。もう一度彼女をみようと頭をあげるとそこには好きだったあの彼女がいる。
「なんで?」
「許す訳無いでしょ?あんたは一生ピエロで一生孤独なのよ。」
笑っている。
彼女は笑いながら僕にもう一度刺そうと腕を上げている。
僕はゆっくり瞼を閉じた。
雨が冷たい。
彼女が奇声をあげている。
(夢から覚めるのかな。)
眩しい。朝の陽射しがカーテンの隙間から顔に当たっている。
嫌な夢だった。
高い所から落ちる夢や、お化けに追いかけられるのは何度も見てるけど、あんなのは初めてだった。
しばらく天井を見ながら胸の辺りの変な感じを落ち着かせたくて、じっとしていた。
(今日また会うんだよな。刺されたりはないと思うけど、でもなんで今頃彼女が…言っていた事は少し合っていたのかな。)
なんて事を考えていたら、弟が部屋に入ってきた。
「お兄ちゃん朝だよ。」
「夜ではないな。」
「起きてるなんて珍しいね寝てないなんて。」
「失礼な奴だな。たまにはこんな朝もあるんだよ。」
「朝ご飯だから早くきてね。」
「はーい。」
窓辺に腰をかけまだ涼しい朝の空気を部屋に入れた。外を見ながら思った。
僕は誰かを求めているのかな。夢の中の彼女に言われた事は僕の一番冷たい所。
冷たいままで良いと思っていた。
でも今日は違う事を願っているんだ。そこが暖かくなることを…きっと。
朝はなんだかギターを弾きながら夏の朝を楽しんでいた。
昼を過ぎると慌ただしくなった。母親と弟は集まりの準備にかかっていて、僕はする事がなかったので家事をしていたらダチから連絡きて遊びに出かけた。
夕方になる頃、やっと仲間から解放された僕は皆が集まっている集会場みたいな小さな一戸建てに向かった。
携帯に母親から
「早く来な!皆待ってるよ。」
とだけ入っていて、もう始まってると思っていなかった僕は急いだ。
着いてみると、大人たちのドンチャン騒ぎの音が外にだだ漏れで「大分できあがってるかな」と思いながら戸を開けた。
「おぉ~主役の登場だぉ!」
「遅いよぉ!兄ちゃん!」
「久しぶり!元気してた?」
あれ?なんか多くない?
大きな縦長のテーブルを二つ縦に並べて大人と子供達が囲んでいる。
親の数だけ見て6世帯くらいの家族がいるのが分かった。
あまりの人の多さに呆気に取られた所に子供達が賑やかに新しくやってきた僕に賑やかに集まってきた。
「みんな待ってたんだよ!」
「早くぅこっちぃ!」
「お、おうごめんな。」
僕は子供達に引っ張られながら空いている所に座った。
「主役が来たとこで、乾杯すっぞぉー!」
そう言ったおじさんが音頭とった。
「カンパーイ!」
「カンパーイ!」
僕はこんなに人が集まっていると思わなかった。というより母親がこんなに集まる事を言っていなかったので勝手に少なく思っていたからびっくりした。
お酒が少し入っているのか台所で母親同士で爆笑している母親を見て(自分の親ながらスゲーな。)と思った。
「そっちいないでこっち来て飲めぇ~」
「ういっす。」
大人の中に入って僕も飲み始めた。
リョウはまだ来ていないみたいだった。
何を話しても、食べても飲んでも楽しくてしょうがなかった。
頬っぺたと腹筋が痛くなった。
飲みながら話をしていて分かったことがあった。
この集まり始めにやろうと言ったのが音頭をとっていたおじさんだったという事だった。
母親が僕が帰郷する事を回覧番を渡しに行く際に話して僕が帰ってくるならその休みの間にやろう、という事になったらしい。
僕は自分きっかけでこんな集まりができたなんて言われたら、なんて反応していいか分かんなくてただ僕は「皆さん本当にありがとうごさいます。」と言っていた。
と言う事しか出来なかったでも、なんでだろ。
胸が暖かくなっていた。
しばらくして日が沈みかけていた頃に彼女が家族と一緒にやってきた。
その頃には食べ物や飲み物が大分無くなっていてバイト帰りで空腹だと思ったけどでも彼女は残ったフルーツを「私はこれ好きだから大丈夫。」といいながら美味しそうに食べていた。
僕はそんな感じに空気を読める彼女を見てなんだか笑みが出た。
その後彼女が台所で自分の母親達とつまみなのか料理をしている時に僕は彼女の母親に昨日の事を謝った。
「昨日はすみませんでした。」
「以後注意。今度から気をつけてね。」
と簡潔に言われた。なんだかやっぱり緊張するのはなんだろな…でもこれでつっかえていた何かは無くなったと思えた。
それから少しの間彼女の弟に「お姉ちゃんと何していたんだぁ?」と言われながら頬っぺたを引っ張られながらたじろいでいた。
彼女が台所から戻る帰ってきたと同時に、彼女の父親が早めに帰ると言って先に帰って行った。すると彼女が僕の隣に座って
「リュウ飲もうよ。」
「おう。」
と言って僕はまた飲み始めた。
彼女はジュースで僕はアルコールで。
酔ったおじさん達ほど大変な人は無く、それなりに発育が終った彼女にちょっかいを出しそうになるので僕はさりげなく守りながら飲んでいると一つ気づいた。
(距離が近いよぉぉ。)
(これは隣にいるんじゃない。寄り添ってるて言うだよ。)
(ヤバイ。この距離はまずいって。)
(つーか周りに誰も居なくなつてるし。変なとこで気使ってのか……俺の体つっつくなって。)
(でも……何か別にいいや。)
って感じに酔っていった。
僕は素直に今日の事を彼女に話した。
「俺さ嬉しいよ。」
「今日の事?」
「うん。だって俺が帰ってきたってだけでこんなに人が集まって、実際俺はきっかけに過ぎないと思うけどそれでも、皆で美味しい物食べて飲んで、皆笑って。…リョウにも会えて。俺はこんな絆に気づけた事が本当に幸せだよ。」
「…私もリュウと一緒に居られて幸せだよ。」
「…なんかいいよな。」
「…うん。」
