笠哲哉ブログ -7ページ目

新内閣へ

国連病の蔓延にも困ったもので インド洋やイラク等中東への自衛隊の派兵について 民主党小沢党首が 国連決議を経てないから駄目 といってたのは 選挙で左寄りの票をとるためのマヌーバーかと軽視してたら なんと この数日もいってるらしく これもまた参院をひっかきまわして 内閣を追い詰めるための論理として振り回してるのだろう 御本人は自民党幹事長もつとめたちゃんとした政治家だからまさか本気で言ってるわけでもないのだろうが あまり一部の支持者や傾向報道に阿ってると国連病がうつる可能性は0ではないだろう
 かつて小沢さんの日本改造計画というような題名の宣伝本を助筆した 故 香山学習院大教授は 割と戦後民主主義のツールに抵抗感をもたない方で 基本構想をあづかってた日本新党の政策要綱だか基本政策だかの下原稿を書いて 私の秘書を党に政策委員として出向させてた者に あがった原稿を出し 私が朱入れしてたら 国民主権や平和主義などを5原則に拡大してあった そこに国連中心主義が入ってたので 削除して3原則に直しておいたのを憶えている
売文と党の政策と政府の政策はそれぞれ厳密性の要求水準が違うので そこを弁えないと国民に混乱を強いる結果となる
野党としての選挙用の方便としては 50代60代を中心とする戦後教育に郷愁を持つ層に 国連だののフレーズを用いるのは 広報として別に問題ないだろうが
政府が国連決議がないと動けないなどといいだしたら それは戦後安保理5ヶ国が現実に5大国であったことすらなく国連憲章のような平和維持が 形式的にも朝鮮戦争ただ1度 実質的には唯の一度も機能せず まったくの脳死状態で
ついに多国籍有志連合方式が主流となり その一員として 傍流の仏独露などと一線を引いてる我が国の立ち位置に 根本的打撃を与えることになってしまう 
我が国は中東に輸入原油の9割を依存しており そこに介入するのをやめ かわりにどこかよそ または石油をつかわない生活?という選択を 参院選で国民に迫った それで民主党が勝ったというのだろうか
勿論 構造改革路線による国民生活の疲弊は争点提示されたと思うし 民主党の路線はその点では国民の支持を得てる これは政権も反省する必要が大である
しかし 本格的に争点提示してなかった テロ特措法を人質にするのはいかがなものか
自民党は新内閣の下 国際社会にたいする責任を負える体制をとり しっかりと進まなければならない

ハーフねじれ国会

参院厚生労働委員長に友人が就任 我々日本遺族会にとっては重要なポストだけに 先の尾辻先生の自民党参院議員会長就任につづき 吉報である 政府を担う勢力と 議会での多数派がねじれて国政が麻痺するようでは 成熟した社会とはいえない 民主党を構成する多数の国会議員のなかには 多くのすぐれた人士がおり 私の知己も多い 残念なことに必ずしも党主流派ともいえないが それは自民党でもそうだ 国家基本政策たる 外交国防をはじめ 例えば遺族年金の問題などは 国防に直結する重要案件であり 政党間の力関係が変化したからといって コロコロ変わっていいわけもなく
細川 羽田非自民連立政権の与党中枢を担った経験のある 現民主党内の現実派には大いに期待がもてる
政争 政局をこえ 国家 国益に基づく基本線があり 前原氏や民社協会所属の他 旧社会党シリウスの会等また自民党で閣僚経験のある石井先生の参院議員としての再登場など期待すべき動きは多い
我が党もこれを機会に 衆院での絶対多数を生かし 安倍総理の改革の内容である 戦後レジームからの脱却に賛同する同志を 与党の枠に拘泥せず 広く結集し 難局をのりこえようではないか

見沢知廉三回忌追悼式典

今日は国会初日でありまた 総理の 職責に固執せず 発言が意外に大きな波紋を呼んでいる事もあり 缶詰状態で外部との連絡が絶たれた よって 幾日かまえの話題となる
去る7日 故 見沢知廉の三回忌追悼式典があり 参列した 
氏とは個人的な縁で 文学者と国体学者という 表面上の関係もないことはないのだが 私の記憶のなかでは 私が学習院に通っていた頃 よくいっていた 松本湯という サウナもあるスーパー銭湯にお誘いして 煉獄の垢流しをお手伝いした そんな事が思い出されてならない
氏は 不良として 社会変革の歩みをお初めになり 反帝反社帝を掲げる革命組織の幹部へとすすみ そして統一戦線義勇軍という YP体制 米ソ世界分割支配とその国内への反映としての55年体制そのものを撃つ 新たな思想の運動体の創始者として己の十数年にもわたる入獄生活をも忌避せず生き そして煉獄のなかで文学という場における 思想戦を維新革命上の理論のなかにいちづけ 寡作ながら衝撃の作品を残し 去った

追悼式では針谷大輔 蜷川正大 木村三浩 鈴木邦夫さんら いずれも仏さんの同志にあたるかつ文章家としても著名な方が参列し また弟子筋の雨宮処凛さんも来てた

YP55体制はそれとしては崩壊したが 米一極構造の下 物理的には自分の意志で行動できるはずの我が国が 将に進まんとし 模索をはじめたとたん 足をひっぱる論理は YP占領55体制の遺制が 日本人の脳髄に刻印した 呪縛そのものである

このひとはなくなったら仏さんになるのだろうと予感させる人でもあった ご冥福を祈る

私事ながら

扱て この度 モンゴル国支援の為設立した政策的会社一社の役員を除き 全ての民間会社の役員を退任
国事に専念する事になりました 残った一社についても モンゴル国政府関係筋の理解を得次第 後進に譲る所存です
お世話になりました 各位各方面にはお礼の言葉も御座いませんが 今後とも御指導御鞭撻の程 お願い申し上げます
かつて 日本政策研究所特別顧問をはじめ 公的役職を離れ 民間の生活に専念したいとお願いした際も多々御迷惑御心配をおかけ致しました この場をお借りしてお詫びを申します

先だって はからずも就任いたしました 英霊顕彰会会長の重責にまずは全力でとの気持ちでございます
日本遺族会を母体とし 120万の会員が担う 英霊にこたえる会の一員として
靖国神社国家護持 総理大臣の公式参拝の定例化の実現に向け 邁進する所存です

ご挨拶まで 御報告にかえさせていただきます

英霊顕彰会創立の基本精神

英霊顕彰会創立の基本精神


・ 維新に際し国事に倒れ 或いは戦難に面し国体護持 国家安康の為国に殉じた英霊を顕彰崇敬する
・ 中央に於いては靖国神社 郷土に於いては護国神社を奉護する
・ 以上の事を国民同士互いに誘い合い伝え継ぎ国家鎮護の力となること
・ 本会の活動を通じて結集した国民の力でもって英霊にこたえる会中央本部の指導の下 靖国神社国家護持 内閣総理大臣以下政府の責任者による公式参拝の定着を図り 我が国の正しい伝統文化 国民習俗に基づく明るい国家作りを子孫への贈りものとして残していく


英霊顕彰会規約


第一条 名称 本会の名称は英霊顕彰会とする
第二条 目的 本会の目的は靖国神社護国神社に御祭神として御祭りされている英霊を顕彰 崇敬し多くの崇敬者を結集することにより御祭神の偉業に恥じない国家社会作りを推進する事とする
第三条 事務所 本会の事務所を東京都 笠哲哉事務所内に置く
第四条 事業 本会目的実現の為必要な事業を行う
第五条 会員 本会目的に賛同し積極的に奉仕参画する日本国民をもって会員とする 但し嘗て日本に帰属していた諸国の国民を排除しない
第六条 役員 本会に会長以下必要な役員を置く 役員総会で会長を推戴する 役員の任免は会長が行う 会長は会務を総理し必要に応じて役員に会務を分掌させる
第七条 会計特別規定 本会は会長以下会員の共同消費行為として会計支出を行い また会務の中心が神社に集い御祭神を崇敬するというもっぱら金銭とは関らないこととなる為 会務として会計を行わない 従って当会を受領主体とした一切の会費寄付等の行為を禁ずる

エントリー空母に寄せられたコメント

ご意見にチャチャを入れて申し訳ありませんが日本は空母は保有できないのです。まず憲法の制約があります、攻撃型空母は海外侵略の武器とみなされ東アジア全域が緊張します。前の戦争で日本は9隻の大型空母で暴れまわった歴史があり空母は海外攻撃のシンボルなのです。日本が建造できるのはヘリ搭載護衛艦までで、米空母並みなどはとんでもないということです。日本の軍事は政治が決定します、軍事が一人歩きするのは昔の日本と同じで国が滅びてしまいます。

空母というエントリーをアップしたところ 以上のコメントが寄せられた 国際常識があり 西欧文明に造詣が深いか 在外生活経験のある方と推測されるので ひとつの典型として取り上げさせていただくことにした 

政治ないし政策科学的アプローチと 文学ないし生活感情の叙述はいずれも大切な人間のはたらきであって ここではまず 後者の側面から話をはじめよう
私の祖父 は 樺太庁の大泊という 樺太で2番目に栄えた街の 民間では1番の大家の主人であった ソ連軍が進撃占領後 司令官である大佐は 我が家を宿舎として接収 我が祖父 祖母 母 伯父 伯母ら家族と使用人の家族は 司令官との同居を強いられ 全財産は半ば司令官個人に 残りはソ連邦に収奪された 文学的比喩表現)では 大日本帝國の滅亡かという表現も許されるだろう 
生前 私自身同居してた大叔父は 満日東京政治部に在籍し 東條閣下の国策研究会のメンバーで ソ連軍につかまりシベリアに 十数年 不当に抑留された
祖父も母も引き揚げてきたし 大叔父も帰還した なぜか 心情や文学上はともかく 政治的現実的には我が祖国 大日本帝國は日本国に呼称は変化したものの 健在であり (ちなみに明治新政府が当初 名乗った正式の国号は 日本国だが) ソ連政府 ソ連軍は 占領下といえども 日本国家の国民として 我が親族を遇し 身体の不可侵や移動の自由を 外国政府の保護下の市民として認め 解放し 日本国旅券冒頭に依頼されてるように 便宜をはかったのである
もし コメンテーターのおっしゃる 昔の日本~国が滅びてしまいます が事実であれば 今 私は 生きてないか生まれてないでしょう なぜなら私の父の家族は外地に行った事はなく 父と母は昭和34年頃 大学で(勿論国内の)知り合ったのだし その頃には母の里は 娘を音楽系の大学学部に進学させられるくらいにはなっていたのです
祖国とはそういうものであり 国民はそれぞれの人生や自由を 国家に依存してあるいは国家の存在に護られて 築き 享受いているのであり 簡単に 昔の日本~国が滅びてしまいます というのは 私の家族や私の生の淵源への侮辱ないし無視を意味します
政治的には例えば フランスがドイツ第三帝國占領下 占領地とビシー政権に分割統治されてた時 お宅の国が滅びた時と 外国人が発言したらどうでしょう 普通のフランス人は そんな歴史観はみとめないでしょう また フランスが敗戦したのは 軍備増強が原因だったでしょうか 常識では その逆では?

自主憲法制定

最近 日本国憲法の話題が 多いようだ 安倍政権の一つの成果として いわゆる国民投票法ができたことや 自民党の 新憲法案や民主党枝野憲法調査会長のポジティヴな動きもあるのかもしれない 枝野さんは1年生議員の頃 私が主催 防衛側 桑田防衛大教授陸将補 日本新党側 牧野法務政務次官 が まとめ役で議員会館でやってた 長期防衛構想研究会に出席してくれたこともあり 前原さんと同様 まままともな議論をする人だった
私の 感覚では 大日本帝國憲法の 憲法秩序下 講和条約締結に至るまでの 中間的占領施策の規範として 憲法の下位規定つまり 中間講和としての日本国憲法の有効性は 正式の講和条約がサンフランシスコや日米安保にはじまり 年を追って 大多数の国家と締結されるに従って うすれ死文化 今現在は自主憲法を 帝國憲法の改正として着手しても良いタイミングか というような感じであった
今から 国民の総意をとりまとめ 憲法制定議会 ないし政府の憲法起草委員会によって内容を一旦さだめ総理大臣による上奏 その後 議会の協賛 という流れが普通だろうから
拙速にどうこうするのには 賛成できない
その間は 帝國憲法の基盤に基づき (占領遺制による 政府機構上の不備瑕疵があるので) 総理大臣による 必要であれば 日本国憲法の憲法としての無効確認と 不文慣習法や帝國憲法はじめ諸法間の法秩序の整理 で事足りると思っているのだが
国民の関心が高いようであれば 一層の勉強も積んだ方が良いかもしれない

空母

ヘリ空母型護衛艦ひゅうがが完成した おおすみでは 韓国艦隊の独島型程度の建艦技術でしかなかったが ひゅうがにはより高度の技術が試されており 次世代軽空母 次々世代 航空母艦建造に向けた生産ラインの展開はかろうじて踏み越えた ひゅうがの実用性に関してはこの際とうてもせんないことである 米F22型の供与不能によって 我が国は 次期主力機の自主開発を数年後に予定しているが 概ね 格闘戦闘機 戦闘爆撃機のカテゴリー以外に 空母艦載機の展開も 空母の開発と並行して始める時期到来と見た 国力からすると 主力空母2艦を保有する 重空母艦隊を複数は配備しないと国益防衛は出来ないところなので 冷戦時代との情勢変化を冷静に判断し 分相応の防衛装備の充実に前進しなければならない

physische Gewalt 

9月25日に新宿ネイキッドロフトでのトークライブのゲストに呼ばれてるのだが 主催者の理論機関誌が恵送されてきた http://www.giyuugun.jp/kikanshi.php
『憲法論』村田 文吾氏という論文の論旨が興味深いので ここで論評する (以下一部抜粋引用)
本来「憲法」とは「国制」即ち 国を治める形 過程を意味する その現れは 大日本帝國憲法を制定するに際して模範としたドイツ帝国憲法のverfassungの語を 当初「国憲」と訳してたことからも明らかである (中略)「国制」とは何ぞや を説くならば そこでは 慣習法 即ち我が国が先達より学び そして受け継いできた道徳 倫理がその土台となるのである そして何より 天皇陛下を戴いて在るこの国の姿こそが その根本を為すものである
「国制」の基盤たる国家即ち我が国を守る為に然るべき力 即ち軍事力が必要であることは「国制」の根本的な理論であることは明白であり 当然の理なのである
(筆者である 村田氏自身が論文中 小林節 中川八洋 西修 百地章の各氏の説を参考にした旨文中で論旨出典註を明記している)

昨今の有識者の比較的良質な学説を良くまとめているのだが 村田氏の展開のなかで私が良い観点だなと思ったのは 独流国法論の基礎である政治哲学からの視点が 国制 つまり統治様態 あるいは国家意志形成ないし支配の貫徹過程の定型にかかわる 「国憲」がその被規定性を受け取るところの 立国の大法の基盤が physische Gewalt 物理的実力 典型的には軍事力と統帥大権にあるという指摘によってあきらかである点だ 
国体学は政治や社会に関する哲学を 我が国の伝統からして新しい知識であるからといって排除しない
むしろ援用をはかるものである 
推測するに 年齢的にも お若い方の文章と見受けられるが 学問的にも優れた基礎の出来た論文と思った 学問技術よりも 国を思う精神の方が この種の領域では大切である事が成果としてでている
最近は戦前の列強への劣等感にも 戦後の敗戦根性にも 規定や影響を受けないおおらかなやまとらしい心性を持った青年層が増大してるのを感じる 頼もしい限りである 

防衛省はユニフォームで構成すべし

これは防衛省にあらたなクールビズとして制服を導入すべしという意味ではありません ユニフォームとは巷で言う制服組の事で 概ね防衛大学校や幹部学校の教程を経て 実際の部隊勤務を経験した幹部自衛官の事をここでは ユニフォームと呼ぶ 要は陸軍将校 海空軍士官の事
警察や防衛事務官が現在の防衛省の官僚を構成してる事は大変 国家にとって脅威だ
シビリアンであり 且つ 官意識も薄い 普通教育と9時5時勤務の国家公務員が 実戦経験どころか部隊勤務もないままで軍政の枢機をサポートする防衛省を掌握して良いわけがない
無論 単に選挙や党利党略に長けた 数ヶ月で交代する可能性大なる大臣から 防衛省自衛隊の運営を護っている側面があり 政治家対防衛官僚というシェーマを立てられると 官僚の味方にかたよってしまうのだが その構図が 軍事政策を軍需政策へと矮小化させてきたのも事実
またユニフォームが軍政経験なく 運用上の最高指揮官になってしまうのも 戦略上不安で 米軍の出動後手薄となった日本列島の警備軍でしかなかった警察予備隊 保安隊当時と違い 一貫指揮系統と自足展開能力を持っている現在の自衛隊には戦略的軍政を必要なしと言えるだろうか
中曽根 故金丸 小沢 山崎 各防衛庁長官経験者は 大規模実戦を前提としない 国連決議に基づく 治安活動平和維持活動を想定の限界とする 軍需政策としての防衛庁の整備に努めてきた
今 防衛省として本務としての海外派兵もが任務としては準備されている
また 近い将来 台湾海峡情勢や 北鮮との軍事衝突を懸念するむきもあり 国防省 三軍へと再編拡充を考えた場合 部隊と本省間に人的間隙を許してはならないだろう