shiro's nest -96ページ目

傲慢な四季

春の風

軽いリズムが 軽い気持ちで抜けていく

冬に積もった氷壁も 優しくなって溶けてしまう

寒いだけ そんなだけの孤独なかんじ

ずっと続くと思っていた それでいいと思っていた

春の風 みんなに おんなじ春の風


靴の紐を結んでみる

サドルのホコリを払ってみる


しろ

それでもいい

舌を出して ベー ってする

カエルみたいに ベー ってする


一人の場所で 静かなねぐら

舌の根も乾かない



一人でいると 一人以上の声がする

話が長い 影の声

闇と一人 ひとりで語らい

ビー玉パチンコで遊んでみる



舌を出して ベー ってする

あなたの前で ベー ってする

あなたはなぜか微笑んで

僕の首に手を回す


舌を出すのが 僕らのサイン


なにかと 別れる 印のサイン




しろ

こどもの日

こどものいない 僕にもわかる


愛しているから

そんな言い訳はない

こどものいない 僕にもわかる

仕方がない そんな嘘は

ずっと もっと うそになる


きっと 知っているんだろ

痛いまま

悲しいまま

刺さった棘は ぬけないこと

ほんとは あなたにも

遠い遠い昔のこと

鈍く痛む傷のこと

ずっとずっと 刺さったまま


悲しい連鎖を断てるのは


きっと悲しい あなただけ

きっと優しい あなただけ


わすれないで 優しいあなた自身を

今ならまだ わかるはず


わすれないでいて





しろ