肺
肺で呼吸をしては駄目だ!
思いもよらぬ不幸が来る
肺で呼吸をしては駄目だ!
一度たりとも蝕まれれば
全てを失うと同じ
肺で呼吸をしては駄目だ!
手当ては無価値だ
赤子に砲丸を持たせるようだ
肺で呼吸をしては駄目だ!
黒く霞んだ隙間から
じわじわと食い散らかす
肺で呼吸をしては駄目だ!
肺で呼吸をするのは物書だけ
想像が肺を焼く
爛れた肺でなければならないのです
苦痛と恐怖で焼かれた肺で
神の息吹を真似るのです
しろ
思いもよらぬ不幸が来る
肺で呼吸をしては駄目だ!
一度たりとも蝕まれれば
全てを失うと同じ
肺で呼吸をしては駄目だ!
手当ては無価値だ
赤子に砲丸を持たせるようだ
肺で呼吸をしては駄目だ!
黒く霞んだ隙間から
じわじわと食い散らかす
肺で呼吸をしては駄目だ!
肺で呼吸をするのは物書だけ
想像が肺を焼く
爛れた肺でなければならないのです
苦痛と恐怖で焼かれた肺で
神の息吹を真似るのです
しろ
ジャックの夢
指を鳴らす音が鳴り響き
一斉にドアが開け放たれる
誰もいないドアからドアへ
狂気の狂想曲が流れ出す
走り
踊り
打ち鳴らす
民衆は宰相の館に押しかける
まるで大事な約束を破られたように
自分のドアみたいに開け放ち
カーテンの裏まで隈なく探す
滴が落ちるように見えた
短い一言だった
誰もいないのだ
誰ひとり
叫び声は上がらない
聞く耳はどこにもないのだから
しろ
一斉にドアが開け放たれる
誰もいないドアからドアへ
狂気の狂想曲が流れ出す
走り
踊り
打ち鳴らす
民衆は宰相の館に押しかける
まるで大事な約束を破られたように
自分のドアみたいに開け放ち
カーテンの裏まで隈なく探す
滴が落ちるように見えた
短い一言だった
誰もいないのだ
誰ひとり
叫び声は上がらない
聞く耳はどこにもないのだから
しろ
朝日と男と置き看板
朝の場末の侘しさ
赤提灯と発熱灯の暖かみも
目線を上げないマスターも
いつの間にかにいなくなる
まるで朝日が溶かしたように
壁一面を溶岩にして
私の網膜も燃えたぎる
廃屋のランプに燈された火は
ガラスなしでは立ち消える程に弱く
だからこそ
人は強くいようと思えるのだろう
仕舞い忘れた置き看板が
電気も通わず輝くのは
どうしようもない気持ちにさせるのだが
明日を見始めた男の目には
もう映らないのだ
それを残酷と呼ぶなら
きっと男は残酷なのだろう
しろ
赤提灯と発熱灯の暖かみも
目線を上げないマスターも
いつの間にかにいなくなる
まるで朝日が溶かしたように
壁一面を溶岩にして
私の網膜も燃えたぎる
廃屋のランプに燈された火は
ガラスなしでは立ち消える程に弱く
だからこそ
人は強くいようと思えるのだろう
仕舞い忘れた置き看板が
電気も通わず輝くのは
どうしようもない気持ちにさせるのだが
明日を見始めた男の目には
もう映らないのだ
それを残酷と呼ぶなら
きっと男は残酷なのだろう
しろ