shiro's nest -53ページ目

二番煎じ

喚き立てるニュース
困り顔の被写体


喚き立てる理由が欲しくて
マゾヒストにピントを合わせる


馬鹿にするなよ『しかめつら』

義務も権利も投げ捨てて

ヤクが欲しいだけだろう?







しろ

ドリンカー

いつもいつも酔っていた。

酔っ払いというのは可笑しなもので、
自分自身は酔いたい訳でなく、
酔っている様を主張したいだけなのです。



時に風が吹き、
雨が降り、
稀に酷暑に見舞われるような



有り体な偶然に済まされるのが
耐えられないのです。



いつも少しも
酔っている筈はないのです。



涙が流れないのです。
だから嗄れるまで呑んで、
嗄れた歌を詠むのです。



いつもいつも酔っていた。

恐れに酔っていたのです。

やくざな笑顔しか出来ないのです。



あなた方が普通という
普通の笑顔が恐いのです。




しろ

マーケット

燃やしてしまった遺骸を抱いて

競りの待つ夜市に向かう


『どうしようもない夜の罪だ』

『長き陽が腐らせたのだ』


売り買いは直ぐに済む

老婆の目利きに突かれた
骸の目線がくるりと回る

遺骸のvalueは高くて脆い



『黒焦げの遺骸に罪はない』

『価値が、価値が悪いのだ!』



老婆の瞳だけが夜闇に輝いて見えた

隻眼どころの話でなかろうに




しろ