抱きしめたい ~抱擁LOVE~19 | じゅりれなよ永遠に

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じゅりれな・坂道小説書いてます。

<平手友梨奈side>

 

「じゃあ、おやすみなさい!」

 

「本当に、ありがとう。友梨奈・・・」

 

私は玲奈さんの部屋を後にした。

 

あ~あ!

 

なんで、玲奈さんの背中を押してしまったんだろ・・・

 

なんで、

“私の方が佐藤さんより玲奈さんを愛しています”

って言えなかったんだろ。

 

でも、これだけは言える、

玲奈さんには幸せになって欲しい。

 

入社してずーと玲奈さんを見てきた。

 

彼女の佐藤さんに対する

想いは知っている。

 

思えばあの2年前、

 

本当だったら、あの時に

佐藤さんの申し出を受け入れできたはず

 

でも、奥さんや、三浦さん、

私に悪いと思い佐藤さんを振ったんだ。

 

玲奈さんは優しすぎるんだよ。

 

だから、今度は自分の気持ちに

正直になって欲しかったんだ。

 

悔しいけど、やっぱり私では

佐藤さんには勝てないや

 

悲しけど、玲奈さんの幸せを考えると

この結末が一番いいんだよ。

 

私は自分を納得させながら

マンションに到着するのであった。