店をでると
三浦さんがタクシーを捕まえてくれて
私と玲奈さんがそれに乗り込む。
窓際に三浦さんがよってくる。
佐藤さんはその後方に立っていた。
「玲奈、気をつけて帰れよ。
返事まってるから。」
「あ・・・はい・・・」
玲奈さんは何故か照れていた。
返事??返事ってなんだぁ??
まさか、交際を申し込んだのかぁ・・・?
やがて、タクシーが出発して
私はすぐに玲奈さんに訊ねた。
「なんの返事ですか??三浦さん。」
「なんでもないよ。」
「嘘!交際を申し込まれたんでしょ?」
玲奈さんは咳き込みそして、静かに頷いた
「ええ~~本当なんですか??」
「うん・・・嘘みたいだけど、本当なの
あんな優しくて有能な男性が私のこと
好きでいてくれたなんて」
玲奈さんは幸せそうな顔をする。
切ない・・・
私は途端切なくて胸が張り裂けそうになる
「玲奈さんは三浦さんのこと好きなんですか?」
「こんな人が恋人だったらいいなあ~~って
憧れはあるの・・・でも、好きなのかどうかは
まだ、よくわからないの。」
よし、まだ大丈夫だ!
でも、確実に好きになりかけている。
これはうかうかしていられない。
何とかしないと玲奈さんを奪われてしまう。
やがて、タクシーは
玲奈さんのマンションに到着して
玲奈さんは降車する。
「じゃあね友梨奈~~おやすみ!」
「おやすみなさい!」
一人になった私は、
玲奈さん奪還作戦を考えたのだが
いいアイディアが浮かばず
マンションへ到着したのだ。