(渡邊理佐side)
それから3年後
今日はポカポカして温かい
春風が新しい予感をあぶり出し
気持ちをウキウキさせてくれる。
私は白のドレスに身を包み教会へ来ていた。
私の大切な人と今、ここにいる。
控え室で鏡を見ながら
メークのチェックをする。
するとドアをノックする音が・・・
「どうぞ。」
「理佐さん・・・そろそろ時間だよ。」
現われたのは友梨奈。
友梨奈は青のドレスに身を纏い
私をエスコートしてくれた。
私達は二人でバージンロードを歩いて行く。
なにか熱いものが目に浮かんできた・・・
私は今までのことを思い返したら
涙がでてきたのだ。
「まだ泣くのは早いよ。」
友梨奈は私の耳元で囁いた。
「そうだね。」
私達は暫く歩いた。
そして立ち止まり友梨奈が呟く。
「さあ、お待ちかねだよ。」
その先には紺のタキシードを着た
隆史さんがいる。
そう、今日は、私と隆史さんの結婚式を
友梨奈の立ち会いのもと、行っている。