初めて立つアメリカ本土・・・
でも私には不安がなかった。
理佐の性格は
私が一番よく知っている。
おそらく自分を犠牲にしている
事象が発生したんだ。
そうじゃなきゃ、
いきなり交信を絶つわけがない。
私は予告もなく、
理佐が住むマンションを訪れたのだ。
到着したのは昼を回っていた。
だが、チャイムをならすも
だれも出なかった・・・
もう腹はくくっている。
例えどんなに拒否されようが
私は理佐を連れて帰る。
そう決めていたんだ・・・
私はマンション入り口前で理佐の帰りを
ひたすら待ったんだ。
やがて夜の9時をまわった頃、
一台の車がマンション前に止った。
30代後半の凜々しい顔をした
日本人男性が下りてきて、
直ぐさま助手席のドアを開けた。
助手席から女性が下りてきた。
そう、理佐だった・・・