私達は長いすに並んで座っていた。
「友梨奈、退院おめでとう。
毎日ラインを送るからね!」
「うん、私も!送るよ。」
「絶対に良くなって帰ってくるからね。」
「あっと言う間だよ。」
「そうだね・・・でも・・・
さびしい・・・」
理佐は涙を零した。
私は理佐を抱き寄せる。
「これだけの試練を
神様が私達に与えたんだ。
完治したら、
私達は二度と離れることはないよ。
だから、元気出してね。」
「わかった・・・行ってくるね・・・」
「うん・・・行ってらっしゃい・・・」
私の言葉を聞くと理佐は杖で立ち上がった。
私は表玄関のタクシー乗り場まで
理佐達親子を見送った。
こうして、私の退院直前に理佐は
アメリカへ旅だったのだ。
理佐を見送った後、
私は病室へもどる。
あと、1時間もすれば退院だが、
寂しさで涙が溢れ出てきた・・・
本当は行ってほしくなかったよ
でも、常識的に治るものなら
行くのが当然なんだ。
私はイスに座って感傷に浸っていた。