風に吹かれても ―永遠のBLOODS―7 | じゅりれなよ永遠に

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じゅりれな・坂道小説書いてます。

やがて、退院まで2日と迫った夜のことだった、

 

理佐もお母さんも帰り

私が一人で病室にいた時だった。

 

見覚えのある男性が

私の見舞いに訪れたんだ。

 

そう、理佐のお父さんである

渡邉秀喜さんだ。

 

秀喜さんは、現在、

商社の仕事でアメリカに滞在している。

 

高校時代よく、

理佐の家に遊びに行っていたので

たまに顔を合わせて、

挨拶程度は交わしていたんだ。

 

「平手さん、久しぶりです。」

 

「あ、理佐のお父さん・・・」

 

私は突然の訪問に驚いていた。

 

なんせ、理佐がケガをして

植物状態で入院している時も結局2回しか

見舞いに来なかったのに

私の所に訪れたからである

 

「理佐がお世話になっています。

平手さんも大変な目にあいましたね。」

 

「もう、明後日には退院できますから、

心配ないです。」

 

「それは、よかった・・・」

 

「あ・・・どうぞ、座って下さい。」

 

私は秀喜さんにイスに座るように促した。