(平手友梨奈side)
私が意識を取り戻して1か月が経過していた。
驚異的な回復力で
左肩以外はもう完治していたんだ。
今日も病室には
理佐が来てくれていた。
「友梨奈、退院が決まったって?おめでとう。」
「ありがとう。」
私は5日後に退院が決まっていた。
ここに運ばれてから約1カ月の入院で
済んだのは奇跡的だった。
「それにしても友梨奈の
回復力はたいしたものね。
私なんか、
まだ左足が動かないんだから・・・」
「理佐もすぐによくなるよ。」
「うん、焦ってないから・・・
ゆっくり直すから。
だって、やっと友梨奈と一緒に
居られるんだもん。」
理佐が私の部屋で同居した日に
私は事故に遭遇して入院してしまい、
ほとんど一緒に過ごせていない。
私が入院して理佐は友香と二人で同居していた。
面倒見のいい友香には
いくら感謝しても足らないくらいだ。
そして、退院したら今度こそ
取り寄せたリングを渡し、
正式に理佐とやり直すんだ。
あと、5日で退院できる。
もう、ワクワク感が止まらない。