(渡邉理佐side)
だが、私の退院は思ったより
早い時期にやってきた
1月の下旬、
私は言葉をはっきりと話せるようになり
手も普通の生活には支障ないぐらいに
動かせるようになった。
左足以外はほぼ完治し、
退院の許可がでたのだ。
松本先生が病室へきてそのことを私に告げる
「本当ですか!本当に
退院しても大丈夫なんですか」
「ああ、よく頑張ったね。」
「ありがとうございます」
「ただ、左足だけは、
神経がやられているんで
気長に治すしかないんだ。」
「はい!がんばります。」
普通なら,左足が
動かなくなるかもしれないと
考えると悲観になるものだ。
だが、退院を友梨奈が知ると
きっと喜んでくれる
それだけで、左足が動かないことなど
どって事なかったのだ。
はやく、友梨奈に知らせてあげたいよ。