私の立ち上がった姿を見た
“ねる”さんは驚いていた
「ごめん・・・」
私は再び着席する。
「理佐さんはあの2年前の日
友梨奈さんとやり直すはずだったんです。
でも、私が自殺未遂騒動を起して
理佐さんにすがったから・・・」
私は“ねる”さんから
これまでの経緯を聞いたのだ。
理佐が何故“ねる”さんと
よりを戻したのかも判明した。
理佐は昔の自分と“ねる”さんを重ね合わせ
“ねる”さんを見捨てることができなかったんだ
「そうだったんだ・・・」
「はい・・・本当にごめんなさい。」
“ねる”さんは頭を下げた。
「もう、済んだことだから頭を上げて。」
「お願いです。理佐さんとやり直してください。
この2年間理佐さんといて分りました。
理佐さんは何時も友梨奈さんを思っています。
だから、私はもう無理だと悟ったんです。
二人の仲を裂いたこと、後悔しています。」
「全部話してくれてありがとう。
でも、“ねる”さんはそれで本当にいいの?」
「はい。もう、理佐さんには感謝しかありません。
だからこそ幸せになって欲しいのです。」
全てを話し終えた“ねる”さんは席を立ち
玄関へと向かった。
私は玄関前で彼女を見送る。
「本当にご迷惑をおかけしました。」
“ねる”さんはまた頭を下げた。
「ワザワザ来てくれてありがとう。」
その言葉に“ねる”さんは笑みを浮かべて
帰っていったんだ。
全てが明らかになり理佐はフリーになり、
私も今つき合っている人はいない。
これも神様がお膳立てしてくれたんだろうか・・・