嘘だよ・・・
今日、ペアリングを
交換しようって言ったじゃない。
やり直そうと約束してくれたじゃない
なのに・・・
どうして??
約3分で理佐の家付近に到着した。
すると、理佐が女性と二人で
駅に向っている姿が目に入った
どう言うこと??
なんでよ!
「理佐~~~~!!」
私は叫んだ。
すると理佐とその女性は振り返った。
あれは・・・
理佐の元彼女の長濱ねるさんじゃないか
どうなっているの??
「理佐、なんでよ。説明してよ!」
すると、“ねる”さんが
理佐の腕にしがみ付いた。
理佐は小声で
大丈夫だからと言っているようだった。
「ごめん!
私は“ねる”とやり直すことに決めたの。
身勝手ばっかり言って
本当にごめんなさい。」
理佐は頭を下げた。
「そ・・・そんな、私は今日この日の為に
頑張ってきたんだよ。どうしてよ」
理佐は
今にも泣きそうな顔で唇をかみしめていた。
「本当にごめんなさい!」
理佐は再び頭を下げて
そして、“ねる”さんと手を繋いで
駅前へと足早に去っていった。
「理佐~~~~」
私の叫びは虚しく自分の脳裏に
響くのであった。
それからのことは覚えていないんだ・・・
気がつけば、池のある公園にいたんだ。
私は今日、交換するはずだった
指輪握り締め、池に投げ捨てたんだ・・・
理佐のこと嫌いになれたら
どんなに楽なんだろうか・・・・
でも、嫌いになれないんだ。
もう、私は人を好きになることは
一生ないような気がするよ。
私の心にあった希望と未来は
ビロードの闇に沈んでいったんだ
ペアリングとともに・・・