風に吹かれても~ビロードの闇~23(終) | じゅりれなよ永遠に

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じゅりれな・坂道小説書いてます。

嘘だよ・・・

 

今日、ペアリングを

交換しようって言ったじゃない。

 

やり直そうと約束してくれたじゃない

 

なのに・・・

 

どうして??

 

約3分で理佐の家付近に到着した。

 

すると、理佐が女性と二人で

駅に向っている姿が目に入った

 

どう言うこと??

 

なんでよ!

 

「理佐~~~~!!」

 

私は叫んだ。

 

すると理佐とその女性は振り返った。

 

あれは・・・

 

理佐の元彼女の長濱ねるさんじゃないか

 

どうなっているの??

 

「理佐、なんでよ。説明してよ!」

 

すると、“ねる”さんが

理佐の腕にしがみ付いた。

 

理佐は小声で

大丈夫だからと言っているようだった。

 

「ごめん!

私は“ねる”とやり直すことに決めたの。

身勝手ばっかり言って

本当にごめんなさい。」

 

理佐は頭を下げた。

 

「そ・・・そんな、私は今日この日の為に

頑張ってきたんだよ。どうしてよ」

 

理佐は

今にも泣きそうな顔で唇をかみしめていた。

 

「本当にごめんなさい!」

 

理佐は再び頭を下げて

そして、“ねる”さんと手を繋いで

駅前へと足早に去っていった。

 

「理佐~~~~」

 

私の叫びは虚しく自分の脳裏に

響くのであった。

 

それからのことは覚えていないんだ・・・

 

気がつけば、池のある公園にいたんだ。

 

私は今日、交換するはずだった

 

指輪握り締め、池に投げ捨てたんだ・・・

 

理佐のこと嫌いになれたら

どんなに楽なんだろうか・・・・

 

でも、嫌いになれないんだ。

 

もう、私は人を好きになることは

一生ないような気がするよ。

 

私の心にあった希望と未来は

 

ビロードの闇に沈んでいったんだ

 

ペアリングとともに・・・