風に吹かれても ~切ないね~14 | じゅりれなよ永遠に

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じゅりれな・坂道小説書いてます。

(渡邉理佐side

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私の目の前に友梨奈が現われた。

 

“ねる”に振られて、

 

失意のどん底にいた私は

友梨奈にSOSを求めて

電話をしてしまった。

 

いる場所を告げていないのに

 

友梨奈は私を探し出してくれた。

 

そんな私は友梨奈を見るなり

 

彼女にすがってしまった

 

私は卑怯だ・・・

 

3年前に友梨奈を振り

 

彼女を失意のどん底に突き落としたのに

 

なのに、私は友梨奈に救いをもとめている。

 

どれだけ彼女の胸で泣いたのだろうか・・・

 

友梨奈は理由もきかず、

ただ優しく抱きしめてくれていた。

 

そして気がつけば、

私達は駅に向って歩いていた。

 

私と友梨奈の家は反対方向だ。

 

ここでお別れしなければならない。

 

いやだ・・・いやだよ・・・

 

まだ、一緒に友梨奈といたいよ。

 

でも、私には

そんな我儘を言う資格はない。

 

改札口に入ると私は

友梨奈にお礼の言葉を口にする

 

「ありがとう。友梨奈・・・

私を探しだしてくれて」

 

「たまたまだよ。前も言ったでしょ。

この近くに友人の家があるんだ。」

 

「じゃあ、ありがとう。おやすみなさい。」

 

「おやすみ。理佐」

 

私達は背中を向けて

互いの方向へ向かったのだ。

 

ここから私は一人だ

 

寂しいよ・・・

 

辛いよ・・・

 

でも、仕方がない

 

友梨奈に頼るのは間違ってるよ・・・

 

でも、でも、

 

今、友梨奈に傍にいて欲しいよ。