ラストキッスで決めさせて 7 | じゅりれなよ永遠に

じゅりれなよ永遠に

じゅりれな・坂道小説書いてます。

(渡邉理佐side)

 

友梨奈に車で近くまで送ってもらい、

私は自宅へ戻った。

 

まさか友梨奈とこんなにあっさりと

つき合うことになるなんて・・・

 

でも友梨奈のひた向きさに

なにか惹かれていた気がする。

 

そして、彼女に抱きしめられた時

 

私は友梨奈と一緒にいたいと思ったんだ。

 

家の中に入ると

 

「遅かったな?どうしたんだ、こんな時間まで」

 

玄関に私の父である渡邉和雄が待っていた。

 

父は近くの内科の個人病院を

一人で切り盛りしてる。

 

母は私が小学生の頃病気で亡くなり

父が男手ひとつで私を育ててくれた。

 

「明日、

斗真君に食事を誘われているんだろ?」

 

「え?…うん…」

 

「楽しんでおいで。

今日よりも遅くなってもいいぞ。」

 

「なに言ってるのお父さん!もう!」

 

斗真さんとは、お父さんの医学部時代の先輩、

現在は生田総合病院の院長 生田宗次さんの

一人息子である。

 

父と生田さんは仲が良く、

 

私が小さいころから家族で交流していた。

 

昨年、斗真さんと

あることで5年ぶりに再会し、

 

私のことを気に入ってくれたらしく

今まで二人きりで

3回食事に行ったことがある。

 

今回で4回目だ。

 

斗真さんは包容力があって、

とてもいい人だ。

 

でも、幼いころから知っている私は

兄のような存在であり、

あることが原因で

恋愛感情は持ち合わせていなかった。

 

そう私には心臓に重い病気を抱えている。

 

心房中隔欠損症である。

 

7歳と14歳に2回も心臓の手術をしており、

 

今も激しい運動は禁止されている。

 

私は生田病院にかかっており、

 

昨年、他の病院に研修に行っていた

 

斗真さんが生田病院に戻ってきて私と再会したのだ

 

父は、斗真さんとの結婚を望んでいる。

 

もし、私になにかあっても

 

最優先で治療してもらえると思っているのだ。

 

父の心配する気持ちを考え、

 

私は斗真さんと会っていた。