理佐は脱衣所で服を脱ぎながら
自分の心の鎧も脱ぎ捨てていた。
浴槽の隣にあるシャワールームに
はいり、全身にシャワーを浴びる理佐。
やはり、友梨奈の顔が浮かんでくる・・・
いいのだろうか?
友梨奈を忘れるために葵を利用する
ことになるのでは?
そう云う疑問が湧いてくるのであった。
(私は葵のことが好きだ。
一緒にいて楽しいし。
でも、本当に愛しているの?)
理佐自問し続けるのだった。
そして、バスルームからバスタオルを巻き
葵が待つ寝室へとゆっくりと歩いて行った。
そのわずか30秒の間に
友梨奈との思い出が
フラシュバックされたのである。
(友梨奈、どうして貴方のことが
頭から離れないの?)
そう思っていると、葵の声が聞こえた。
「理佐・・・こっちに来て・・・」
葵は既にベッドの中に身を隠していた。
ベッドへと誘導された理佐は
そのとおりにする。
いよいよ、一線を超える時がきた・・・