「ここなら、棺が出てくるのが見えるわね」
私達は葬儀会場から100m程離れた所にいた。
葬式が始まり時間のなると
友梨奈はずーと数珠を持って
お祈りをしていたのだ。
目からは涙が溢れ出ていた。
大倉さんの死後、
山田君が友梨奈の心の支えになり
友梨奈には山田君との思い出が
駆け巡っていたのであろう
そして、1時間30分経過した時に
棺が霊柩車に運び込まれたのだ。
「良介・・・ありがとう。そして、ごめんね」
友梨奈はつぶやいた。
霊柩車が去って行った後も
友梨奈は暫くお祈りをしていたのだった・・・
私はこんな試練を
友梨奈に与える神様に祈っていた。
もう、これ以上友梨奈を苦しめないで下さい。
まだ足りないのなら私に罰を与えて下さい。
もう、これ以上友梨奈の
哀しい顔はみたくありません。
お願いします。友梨奈を救って下さい。