強がり時計 ~失われた恋~ 11 | じゅりれなよ永遠に

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じゅりれな・坂道小説書いてます。

午前12時をまわった頃に

友梨奈が帰ってくる。

 

「おかえり、友梨奈」

 

「寝ずに待っててくれたんですか?」

 

「今日ぐらいはお祝いしないとね!」

 

私はホットココアを温め直し

 

友梨奈にカップを手渡した。

 

「友梨奈・・初演奏!お疲れ様!」

 

「ありがとう、玲奈さん!」

 

友梨奈は満面の笑みでココアを

飲み干した。

 

そして、月日が流れ年が明けた。

 

友梨奈のバンドは評判がよく

 

アクアブルーのオーナーの友人の

店からも声がかかり、

 

火曜日と木曜日の午後20時からの

レギュラー演奏がきまったのだ。

 

そんなある日だった

 

今日は火曜日

友梨奈はもう一件の店 

「LOOP」での演奏をするので

私も仕事帰りに

演奏を見学に行ったのだ。

 

相変わらず評判で大いに盛り上がった。

 

そして、私は友梨奈と一緒に帰るために

お店の前で友梨奈が出てくるのを待っていた。

 

「お待たせ・・玲奈さん。」

 

外は寒くて友梨奈がしゃべると

白い息が見えた。

 

「今日も感動したよ!」

 

そう言うと友梨奈は私と腕を組んでくる

 

私達は仲良く駅へ向かって

歩いて行こうと思った時だった

 

「友梨奈!!」

 

若い男性の呼び声がきこえた。

 

私達が振り返ると

 

「坂口君・・・」

 

 

友梨奈から笑顔が消えたのだ。

 

 

そう、私のまだ知らない友梨奈の過去が今

明かされようとしている・・