駅長室に駆け込んできた
玲奈を見た珠理奈は思わず立ち上がる
「あ!私、刑事です!」
珠理奈は右手を挙げた。
「ちょっと、なに手をあげてるの」
友梨奈は珠理奈の足を軽くたたいた。
「どうしました??」
珠理奈はカウンタ―前にいる
玲奈の方に近づいた。
「電車の中でスカートを切られてんです。」
「ケガはありませんか?
犯人に心当たりは?」
「体には傷はついていません。
犯人も見てませんし、
心当たりもありません。
でも、今日で2回目なんです。
前回も月曜日でそれで怖くなって・・・」
玲奈は不安気な表情をした。
「その気持ちわかります。
怖いですよね。兎に角詳しい話は
聞きますから、こちらにどうぞ」
珠理奈はそう言うと
玲奈を駅長室に招き入れた。
「ちょ・・ちょっと、珠理奈。」
「友梨奈はそっちのほうよろしく。
私はこの松井玲奈さんから調書をとるから」
(まったく、珠理奈は下心丸出しじゃない)
友梨奈はやれやれと言った表情をした。