私が車イスに座ると
友梨奈が押してくれる。
「玲奈さんが
体調が良さそうでよかった。」
友梨奈が何気に呟やいた。
だめだ、
やはり友梨奈とは別れたくないよ。
彼女と未来を一緒に歩んでいきたい。
だから、友梨奈には迷惑かけるけど
このままつき合っていたい。
友梨奈と別れなければと云う想いは
この時に砕け散ったのだ。
屋上到着すると
景色が見えるところまで
友梨奈が連れて行ってくれた。
気を利かしてくれたんだろうか?
珠理奈は少し離れたところで
私達の後姿を見ていた。
「もうすぐ冬だね。
この穏やかな景色、私は好きだよ。」
私が先に言葉を発した。
「・・・・・・・」
友梨奈は沈黙していた。
「どうしたの?元気ないね。」
「玲奈さん・・・」
友梨奈が言葉を絞り出すと
私の頬に水滴が落ちてきた。
雨??
いや、今日は晴れている
雨など降っていない。
え・・・
涙!?
友梨奈の・・・??
この後、私は友理奈から
想定外の言葉を聞くことになる。