そして翌日の朝
友梨奈は何時ものように
ランニングをしようと
マンションから出てきた。
すると背後に気配を感じ
すぐさまその人物の手をとり
背負い投げをしたのだ。
「痛たたた・・・・」
受け身をとって
その人物は立ち上がった。
「なんだ・・・あんたか。」
友梨奈は少し気が抜けた表情になった
そう、その人物は珠理奈だった・・・
「いやにピリピリしてるね。
まるでこれから
命のやり取りをするようだ。」
「ホント、しつこいね。」
友梨奈はそう言って走り出した。
当然珠理奈も後を追って走りだす。
「ねえ、松井玲奈って知ってるでしょ?」
珠理奈が走りながら訊ねた。
「さあ、誰それ??」
「大阪で西野七瀬さんと
3人で会ったのはわかっているわ。」
「そうだったかなぁ~~~」
友梨奈はとぼけた。
「貴方と田原は
松井玲奈に狙われているんじゃないの?」
「さあ??知りませんけど。
もし私の所に来るなら
それはそれで大歓迎ですよ
久しぶりに血がたぎる思いが出来ますから。」
友梨奈は不敵に笑う。
「その言葉を聞ければ十分よ。」
珠理奈は立ち止まり、
友梨奈はそのまま走り去っていった。