サヨナラの眼差し~表裏一体~21 | じゅりれなよ永遠に

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じゅりれな・坂道小説書いてます。

暫く考え込む七瀬だったが

やがて友梨奈の顔が浮かんできた。

 

「たいしたことじゃ無いかもしえませんが

半年ほど前、玲奈さんが開いていた

喫茶店の常連客の女性が

偶然に何回か私と会いました。

その内友達になって

玲奈さんとも3人で食事にいったことがあります。」

 

「え??その子の写真はある?」

 

珠理奈に訊かれた七瀬は

自分のスマホを取り出し

自分と友梨奈が

二人で映っている写真を見せた。

 

「え~~平手友梨奈じゃないか!!

この人と玲奈ちゃんは面識があったの?」

 

珠理奈は驚きのあまりに立ち上がった

 

「珠理奈さん、知っているんですか?

玲奈さんの店の常連って

言ってましたけど・・・」

 

七瀬は珠理奈の反応に驚いていた。

 

珠理奈は暫く黙り込んでしまった。

 

「珠理奈さん?」

 

「そうか・・・そうだったのか・・・

 なんとなく見えてきたよ。

 玲奈ちゃんはきっと東京に向かっている。」

 

「え???なんでわかるんですか?

平手さんは何者なんですか?」

 

「平手はあの大物代議士田原の

私設秘書だよ。

きっと、君や玲奈ちゃんに

近づいたのには

なにか裏があるよ。

とにかく私は東京に戻るから、

七瀬さんは暫く外出を控えて

平手から万が一連絡があっても

出たらだめだよ。」

 

七瀬は急展開に

頭がついていけない様子でっあったが

珠理奈の言うことを素直に受け入れた。

 

「はい、わかりました。」

 

「なにか分かったら、

すぐに連絡を入れるから!」

 

珠理奈は立ち上がって部屋を出ようとした。

 

すると七瀬が呼び止める。

 

「珠理奈さん!!」

 

その言葉に振り返る珠理奈。

 

「玲奈さんをお願いします。

必ず守って下さい。」

 

七瀬は頭を下げる。

 

「うん、まかしといて!」

 

珠理奈は部屋を出ていき

東京へUターンした。

 

だが、この時珠理奈は

田原と言う男の卑劣さを

七瀬に話しておくべきだった・・・・・・