#日経新聞 2024年7月14日 11:30 [会員限定記事] #編集委員 #奥平和行

#アクセンチュアが買った秘宝IT脱多重下請けなるか の記事を読んで感じたこと。


もちろん経営者にとってIPOは目標だったろうし、そこに向かって歩んでこられたわけだから大きな決断だったはずだ。企業統合以上の意味を私はこのアクセンチュアとクライムとのマージから感じている。DXが世界を変える中、そこに関わるクリエーターの不足が課題となっている現実を実感する。

#クライム 社長の金井さんは「株式上場するよりも一緒になった方が社員のためになる」とコメントしている。同感だ。「デジタルトランスフォーメーション(DX)の勢いが強まり、エンジニアが足りなくなっている中で地方の有力システム開発会社は宝ものだ」とのアクセンチュアのコメントがその通りなのだろう。

それ以上に日本におけるエンジニアの処遇を改善する一歩になるのではないか。さらにはシステム開発人材の働く意義と処遇を改善することによって日本のDXをさらに加速させることにもなると思う。彼の決断は未来の日本へ通じる。クライム社が長く続けている #プラグミングアワード は未来への投資だった。
 
そもそもの話を申し上げれば日本におけるシステムエンジニアSEの人材教育へのシフトを進めるべきだと考えている。#安宅和人 さんが #シンニホン で書かれているように「データを使ったためのさまざまな革新力が日本に不足している」ということなんだと私も思う。

 

 

日本の産業別生産性はアメリカやドイツに引き離されている。農林水産の分野でもアメリカに圧倒されている。デジタルの分野だけではないのだ。産業全体における日本がテクノロジーによる革新力がない理由は

・人材不足。つまり教育投資。
・組織リーダーの革新マインド

特にDXによって人の可能性を応援できる社会をつくるにはシステムクリエートする意欲ある人材を育てていく事が大切なんだ。これが現在の危機を乗り越える処方箋であしょう。

人口減少を嘆く前に社会参加の可能性を拡大することだ。誰もが社会に参加できるそういう多様性の時代となっている。もっと居場所を作るべきだ。参加できるように人材開発こそこれから日本がやるべき最大の政策であり性別、障害の有無、高齢者…さまざまな方々がデジタルが紡ぎだす社会において働き場所と生きがいを絆でつなぐ社会を目指すべきなのだ。

DXで役所に申請がオンラインで出来た?在宅で勤務が出来た…便利になった分、新たな学びや体験の時間を人材育成に使おう。その時間を生む出すためのシステムを作り出していこう。安宅さんのシンニホンではGDPに占める人材育成投資比率の国際比較では日本は先進国の中ではるかに少なく遅れをとっている。

・今、必要なのは次の未来を築ける人を育てていくこと
・今のリーダーはそういう社会に備えるマインドを持つべきだ。

そのために私は前橋市政に取り組んできたつもりだ。

話はそれるが、
私は先月伺ったベトナムにおける日本の言葉を学びながらのSA教育を拝見した。こういう人材導入も門戸を開くべきではないだろうか。オフショアで外注するのではなく日本の生活文化を感じててシステム開発に力を貸してほしい。デジタルの社会も根底には暮らしの文化から生まれる哲学が必要なのだ。なぜならシステムは人と人を結ぶから…

産業界は当面の働き手不足を外国に求めるのではなく社会の仕組みを直す人材として外国に目を向けるべきではないのか。人手不足を対応するために外国人材を使って急場をしのげばそれは古い体質の改善には繋がらないのだ。

今まで確かに信頼すべき頼れる仕組みを日本は作ってきた。
それを全く違うモノに変えるのではなく、未来に残すべき宝は残し、反対に捨てるべきは捨てる。リーダーの視点が大切だと感じる。そして国の富を増やすために成すべきとを成す。