妄想が現実になる時代に入ったということでしょう。

最近のTSMC熊本工場 伊勢崎市へ信越化学の半導体工場 北海道千歳市のラピダス

 

#ライフスパン

#老いなき世界

#人類は老いない体を手に入れる

#デビッドAシンクレア

 

「老化」が病気だなんて、おかしい考えだと現代では誰もが思うはずだ。しかし、かつて老化は立派な死因の1つだった。高齢による衰弱が死因としてごく普通に受け入れられていたのである。ところが現代になれば、私たちは高齢を死の原因とはしなくなっている。100年の間に老化より直接的な死因が必ずあると考えるようになった。私たちは細かく死因を分類している

 

筆者は「老化は病気であると言う考え方に立ち戻るべきだ」と主張しているその理由とそこに立ち向かう方法がこの本に満載されている。

 

ガンも心臓病もアルツファイマ病も一般に老化と位置づけられる、それ自体が病気ではなく、個々の症状に過ぎない。つまり老化が死因なのだ。どうも人は老化を死因と認めたくないのだ。何故なら老化は皆に平等に訪れるからだろう。

 

老化そのものを病気として捉える事は、一つ一つの症例を乗り越えながら人生を送るよりも、たったひとつ老化のハードルを取り払うことにつながるのだ。高齢になって次つぎと襲ってくるハードル(ガン・心臓病・糖尿病・脳卒中… )を一つ一つ治療する現在の対処法ではうまくいかないのだ。高額な医療費がかかる上に、健康寿命を大幅に伸ばす上ではあまり役に立たない。私たちに必要なのはハードルを全て取り払ってくれるような医療だ。つまり「老いなき世界」への挑戦だ。

 

筆者デビット・シンクレア博士が科学的に取り組んできた様々なチャレンジの成果として導いた結論は「人類は老いない体を手に入れる」ようと言うメッセージを私は感じた。オバマ大統領が「アメリカを癌で死なない国に…」ムーンショット宣伝や初めて空を浮いたライト兄弟の初飛行の話を彼は文章にちりばめている。それらの出来事は妄想でもない、現実の入り口だと筆者は伝えたいのです。

 

「より長く健康に人が生きる未来が必ず来ること」宣言だ。はじめは半信半疑だったが山中伸弥教授ほか多くの研究者や技術者、企業家が切り開いきた事実を読みながら、私自身も「そこにたどり着くことができたら、人類の進化における一大転換点となるだろう」と信じます。

 

世界出版の書籍に #山中伸弥 さんの功績が数ぺージを埋めていることに誇らしいです。

LIFESPAN 278ページ

一方、「老いない体をもつことは」は神の領域への畏れでもあると筆者自身が倫理観との対峙を述べている。DNAの改変の遺伝子組み換え手術によって老化防止の仮設についての彼の思いでもある。アメリカ女優:アンジェリーナ・ジョリーがDNAの検査によって健康な乳房を除去し乳がんのリスクを減らしたと言う話と繋がる視点であるが、医学や科学の世界でなく、その科学による社会の変化をどのように受け取るかと言う課題になってきている。まさに神の領域まで踏み込むのかと言う問いだ。

ユヴァルハラリ教授の著作ホモデウスの中に、まさにデザインベイビーの話があり。それに対する哲学的な問いが述べられていた。まさに我々は神の領域に届く力を得たということなのだと。

 

長々と本の紹介をしてきましたが、私が皆さんへお伝えしたいことは

「それは現実の一歩手前に我々はいる」と言うことです。それを誰だって健康で自分好みの赤ちゃんが欲しいに決まっている。誰だって健康な人生が長く続くことを願っている。でも、それらはただの願望でなく、現実にできるテクノロジーを手に入れている。

 

なのに、そこに僕たちは一方踏み込め切れない葛藤がある。

そのことを、いつも私は感じてきた。過去を捨てきれない。ガラガラポンにできない。

過去の日本人が成してきたことへの尊厳ではないか。日本人はまずまずの仕組みを作ってきたし、正しい政治やあるいは行政や司法や秘密、慎ましく暮らす市民の力そこに我々は誇りを持ってきたし、それが一気に新しい力によって変わっていくことへの恐れも持っているはずだ。でも皆さん良い悪いにはかかわらず、もうすぐ我々の価値観を問われる時代が来る。このことだけはお伝えしたい。

 

老化、防止、若返り、細胞の再生…これらの、山中伸弥教授が突き止めた老化リセットスイッチ」との見出し。なるほどこうして私たちが山中教授のiPS細胞についての意味が他の研究者からするとこういう活用方法ができるだと感じた。新しい若返りの手法として、老化防止の手法として、iPS細胞が活用できるなら僕たちは神の領域に入ろうとしている間違いない。

ゲノムデータと連携する学校給食

今10,000円ちょっとで自分のDNAの塩基配列を調べられる時代になっている。ここから自分自身の生物学的な特性が手に入る。

どんな病気にかかりやすいのか?

どんな病気に耐性が少ないのか?

自分の知らない先祖から引き継ぎ特性?

アレルギー?

・・・

それらを調べ、人生をよりよく生きることも可能になった。

 

市民にDNA解析健康指導の時代になる

アレルギーの有無や薬への反応も皆DNAで把握できるのだ。最近ゲノム薬学上の注意のされた薬が増えているのはこのためだ。ゲノム薬理学とは個人の遺伝子の特徴が薬の作用にどう影響するかを研究する分野である。これが難病の患者さんの薬づくりにも応用できる。時代が変わろうとしている。

前橋市が取りくみアレルギーアラートとのマージも可能になる。ゲノムデータと連携する学校給食

 

さまざまなバイタルデバイスから人間の情報を読み取りそしてそこからさ健康に向かってのアドバイスを行っていくという考え方がlifespanでは述べられている。これについても前橋市がすでに取り組んでいるバイタルデータによる運転免許のスコアなど私たちがやってきたことが世界の潮流になっているということを実感する。

 

面白いのは人とコミュニケーションがしづらいペットにバイタルデバイスを取り付けて感情を繋ごうという取り組みはとってもチャーミングです。ムーンショットだと思う。これなら赤ちゃんとも心が通じる。