トーシャ・シルバー著
「私を変えてください」より
トーシャが街の通りを散歩していると
とある店の入り口に、見事なヨガのポーズをする女性の彫刻像が置いてあった。
その彫刻像は蓮華座のポーズをしていて、艶やかな大理石でできていた。
店主にこの像はだれかと尋ねた。
聞いたことのない名前を言い、こう付け加えた。
「彼女はあらゆる情熱を浄化します。だからといって情熱を遮ったり、抑えたりはしません。ただその思いを彼女に捧げれば、情熱の奴隷ではなくなります」
トーシャは店主の説明がとても気に入ってニコリとすると、
「彼女を持って帰りたいか」と訊かれた。
しかし、三千二百ドルと聞いただけで、トーシャは断った。
だって、情熱を浄化するのになぜ彫刻像が必要なの?
スピリチュア業界はいつだって、変容するための小道具をこれでもか、これでもかとと提示してくる。そして次から次へときらびやかにエスカレートしていく。
けれどじつは、内なる神は小道具なんてひとつもなくたって、完璧に仕事をこなすのだ。
あの彫刻像の女神は私たちの内側に生きている。
そして、彼女はただ求められるの待っているだけなのだ。
最愛の神よ、私を変えてください。
情熱や渇望をすべてあなたに捧げ、もっとゆるい、ひとつの好みとできる者に。真に必要なことはすべて手配されると知り、私に欠けたところはないと感じさせてください。
アイテムやグッズは持たなくてもただ信じれば、神はちゃんと仕事をしてくれるということか。
高額なグッズを家に置いたり、身につけるのは単なる自己満足だということか。
もともと、最初から、自分の 内側に ある ということだ。