いまさら『∀ガンダム』 | ボクとその周辺

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あと、日常のこととか、気が向いたら心理学関連も書くかもです。

無性に見たくなって、前半のBlu-ray boxを買ってしまいました。

AbemaTVとかでも観れないんですよね。


現在、8話まで観ました。




少し説明すると、未来の世界、『宇宙世紀シリーズ』よりもっともっと未来の世界のお話です。



以下、2話の最後までのネタバレ含みます。



増えすぎた人類は、ある出来事によって、一部は文明を保ったまま月へ逃れ、一部は文明が砂となって消え去った地上へ残った、という世界です。


地上の人類は、19世紀〜20世紀初頭程度の文明を取り戻していましたが、過去の超文明や月に逃れた人々のことは忘れ去られていました。


そこに、月から宇宙船に乗った人々が降り立ち、住む場所を譲って欲しいと言ってくるわけです。


地上の人々は、急な出来事への混乱もあり、複葉機の機関銃で攻撃し、戦端が開かれてしまいます。


そして、田舎の成人のお祭りに参加していた、主人公は、御神体の石像から出てきたガンダムに乗りこむことになるわけですね。




なんかいいです。


初期の方だからかも知れませんが、1話30分とは思えないぐらい、ストーリーが重厚です。

最近のアニメの3話分ぐらいが1話に詰まってます。



本当に『大雪海のカイナ』に望んで、得られなかった全てがここにあります。


過去の超文明を忘れた世界、そこでのヒロインとの出会いと平和な日常、そして月からの宇宙戦艦と、月ですら忘れられた超兵器との出会い。


それと似たような事を『大雪海のカイナ』に望んでましたが、全然違うタイプのお話でした。


タッチパネルのマニュアルが見つかって、主人公がそれを指でくるくるいじってる描写が凄いです。

24年前の作品なのに。



雰囲気もジブリぽくて好きです。

『ナウシカ』『もののけ姫』とかじゃなく、『魔女の宅急便』『となりのトトロ』とか日常なやつですね。


放送してたときは、〈∀ガンダム〉などのデザインの奇抜さばかりが目に入ってましたが、シド・ミードで良かったと思います。

線がいっぱいで作画に苦しんでる感じはしますけど。


「全てのガンダムを含む」なんて言ったら、長谷川裕一あたりなら、ミノフスキードライブとファンネルとヴェスバーと変形機構とハイメガキャノンが付いたような機体になってたと思います。


ガンダムをあまり知らない人だからこそできたデザインだと思います。

そして工業デザイナーなので、月側の機体とかもリアルです。線が多くて大変そうですが。




最後に少し脱線すると、

初代『ガンダム』は、戦争の雰囲気が全作品の中で一番濃いです。

主人公3人、日本の戦闘機の名前のモジリです。


『Z』は宇宙で戦争したらこんな感じ、というのを想像してリアルに描いてる印象です。


『ZZ』は前が暗かったから明るくしようと頑張ったらああなったって感じですね。


『逆襲のシャア』はファンサービスのお祭りです。


『F91』は新しくガンダムという作品を生まれ変わらせようと、丁寧に描かれてます。

でも、お金が下りなくてテレビになりませんでした。


『V』は、ゲリラ戦→全面戦争な流れです。

ストーリーはちょっと洗練されてませんが、おじいさん達が頑張ってたり、キレイなお姉さんがいっぱいでてきたり、好きな作品です。お姉さん序盤から死にまくりますが。

ただ、いま改めて観ると、敵の、特にクロノクル周辺が、本当に軍人か疑いたくなりますね。


そして『∀』は日常はほんわかした雰囲気ですが、宇宙世紀シリーズと同様に、戦争の大局には主人公は関わらず(初代『ガンダム』は〈ジム〉が量産された時点で勝敗は決してると思います。最初の有利な段階で、ジオンは終戦協定を結ぶ方向に行くべきでした)、しかし偉い人達の会議とかも、『幼女戦記』みたいに、ほかの作品より多く見せてる感じです。

主人公が何やってるかよく判ります。


前半だけでも25話あって、ボリューム十分です。

後半も手に入れたいです。




これの前にシド・ミードがデザインした『ヤマト2520』の18代目ヤマトカッコ良かったです。

でもアニメ製作会社が潰れて未完なのだとか。


『2019』とかのチームが、頭からリメイクして完成させてくれないでしょうかねー。