コンプレクスは悪魔や精霊のように、人の言動に影響を与えること、たくさんのコンプレクスで心が形成されてることは前に書きました。
コンプレクスの特徴とか、もうちょっと詳しく書いてみます。
ぱっと思いつくことを列挙してみます。
まず、先験的な、集合的無意識に含まれるものと、経験的な、個人的無意識に含まれるものがあります。
先験的なものは、その可能性である〈元型〉とその人の個性やそのときの心の状態によって生み出されます。
が、これは元型論とかになるので今回はスルーです。
経験的なものは、感情(快か不快かの判断)が強くなり、心拍数が上がるなど身体に影響が出てくる、情動まで達すると、記憶とセットで保存されます。
もうちょっと言うと、特に経験的なものは保存されて変化しません。
消えてしまうこともありません。
個人的無意識は、錬金術の〈硫黄〉〈水銀〉〈塩〉で言うと〈塩〉です。
「しお」じゃなくて、酸と塩基の反応で生成される「えん」ですね。
もう変化しないものです。
つまり、記憶が完全に消えることはありません。
イメージ的には、三次元空間にコンプレクスがたくさん浮かんでる感じです。
『攻殻』二期のサイバースペース的な感じでしょうか。
で、エネルギー〈リビドー〉が与えられると励起するというか、表面上に影響してきます。
よく「コンプレクスが憑依する」とか言うのですが、個人的には「リンク(接続)」の方がしっくりきます。
思い出せない記憶は〈リビドー〉がそちらに流れ込んでおらず、繋がっていないのです。
因みに〈リビドー〉とは、「関心」に物理学のエネルギーのように保存則が適用できると仮定した概念です。
証明しろと言われたら難しいですが、これが成り立つと考えるとうまくいきます。
だから、そう仮定したというものです。
まあ、物理学のエネルギー自体が仮定というか、抽象的概念ですからね。
そして、自我が自由に動かせる〈リビドー〉を〈意志〉と呼びます。
勝手に動いてる(無意識に動かされてる)量と比べたら、ごくわずかです。
だから、何か取りに来て、何取りに来たか忘れたりします。
別の何かに気を取られて(意志の一部を持っていかれて)、「何取りに行くか」っていう記憶からのリンクが切れてしまったのです。
コンプレクスは感情が高ぶったら記憶と一緒に保存されるわけですが、意識の表層につながると、当然に感情と記憶がセットで出てきます。
で、すごくつまらないことがきっかけで、怒涛のごとく怒り出したりするわけです。
まるで悪魔が憑依したように。
こうなったら何を言ってもダメです。
ほっとくしかありません。
変に言い返すと、悪魔はこちらにも憑依してきます。
コンプレクスは感染します。
その最たる例が第二次大戦のナチスとかですね。
いわゆるネズミ講とかマルチ商法とかもそうです。
たくさんの中で、周囲に影響されないのは難しいです。
数人サクラがいるだけで簡単に感染が始まります。
他の催眠術とかといっしょで、
「これはコンプレクスの感染を利用しているな」
と意識してたら効きませんが、非常に強力で、ちょっと気がそれたり自信が揺らいだり(特に新興宗教の勧誘)したら入り込んできます。
危ないと思ったら、危ないと思えてるうちに、すぐ出て行った方がいいです。
まあ今回はこの辺にしておきます。
なんかぐるぐる同じ様なこと書いてますが、つぎ書こうとしてることが頭の中でまとまってないので、もう少し後になります。
にほんブログ村