久しぶりに心理学です。
ちょっと前に書いたフロイトせんせーですが、ユングせんせーと一度は意気投合しましたが、最終的にケンカ別れしてます。
でも彼は良い人だと思います。
ケンカの原因は、ユングせんせーが主張した〈集合的無意識〉をフロイトせんせーが否定したからです。
つまり、生まれた時は心が真っ白で何もないか、人間を人間にしてるような要素があるかということです。
その後、ユングせんせーは明晰なフロイトせんせーが何故わかってくれないのかが解らなくて、かなり落ち込んでました。
その時に書いたのが『タイプ論』です。
人間がいかに互いを理解できないかが書いてあります。
フロイトせんせーはもともと〈性愛理論〉のひとですが、解釈がどんどんエスカレートしていきました。
夢判断でも、「幼い頃に親を異性としてみていたことの表れ」ぐらいだったのが、洞穴の夢を見たらすぐに(自主規制)だとか、木とか長いものだと(自主規制)だとか言うようになります。
でもこれはフロイトせんせーが良い人過ぎたからじゃないかと思うのです。
〈集合的無意識〉はかなり突飛な思想でしたし、最初は受け入れられなかったと思います。
そして、いわゆるフロイト派の人達も反対したでしょう。
でも、よく考えると、生まれた時から人類共通の何かがあると考えないと不都合なことが多過ぎると、彼なら判った筈です。
彼は、フロイト派と呼ばれる、仲間たちを見捨てられなかったのではないかと思います。
話は変わりますが、魅力的なユングせんせーの周りには、たくさんの女性が集まってきました。
彼を盲信と言っていいほど慕ってたマリー・ルイス・フォンフランツとか、ユングせんせーが口頭で話したことを記して、自伝を完成させたアニエラ・ヤッフェとかがその代表です。
このことに、ユングせんせーの妻エンマはかなり心を痛めたようです。
彼女がフロイトに相談すると、
「あなたも心理学を研究しては如何ですか」
と優しく助言してくれたらしいです。
ユングせんせーは
「そんなことで失われるなら愛じゃない」
みたいなこと言ってたとか・・・
基本的に彼は悪です。
ニーチェLoveですから。
で、エンマが『アニマとアニムス』(「女性的なこと男性的なこと」みたいな意味です)書いたら、
「俺の妻サイコー」
みたいなこと言ってたとか・・・
ユングせんせーが逆の立場なら、ユング派の人を簡単に見捨てたと思います。
彼はユング派の人達を仲間だと考えるなんて、思いつきもしなかったでしょう。
その後、フロイトせんせーの思想は迷走したあげく、
「心の働きは、結びつける力である愛〈エロス〉と引き離そうとする力である死〈タナトス〉から成る」
みたいな感じになりますが、これもユングせんせーにボコボコに否定されたみたいです。
うーん、こうして見るとなんか可哀想な人ですねー。
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