家族で過ごす最後の時間~看取りの医者~ | 涼夏のまだまだやりたいこといっぱいある。

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まさにタイトルどおり。まだまだやりたいこといっぱいあるんです。まさやんの曲からいただきました!

日記はまさにやってることやりたいことを書いてます。

今年を一文字で表すと…「絆」
恒例の一文字の発表。みんなが噂していた通りの文字でした。



人々が繋がる思い。絆というのは本当にあたたかいものです。



本日の月曜ゴールデン「看取りの医者」
考えさせられるドラマでした。



人が1人死ぬということはどういうことか。
逝く人間の思いと残る人間の思いが必ずしも同じとは限らない。



一日でも長く生きてほしいと思う子供と大好きな家で死にたいという父親。



その父親の医師・みどり先生は「看取りの医者」と呼ばれている。
白衣は着ず、訪問で診察する。
患者の最後を自宅で看取る医者だ。



みどり先生自身も自分の子供をなくしている。
家に帰りたがっていた息子を結局病院から連れ帰ることはできなかった。
子供の死をきっかけに医者となり、この病院を開いた。



残る家族の思いを感じる娘・かおるはみどりに強く当たる。



そんな時海外の医師団に入って15年も離れていたみどりの夫・きよしが怪我をして
戻ってきた。怪我は大したことないが、膵臓から肺にかけて転移したがんが
見つかる。
夫は手術は受けず、家で最後まですごしたいと希望をのべる。



過去に自分の子供を看取ったことから、家で最後をすごしたいという
患者の思いにこたえてきた人。
でもそれはかなえられることではない、
全ていいことではないということも描きつつ
看取りの姿を描いた作品です。



私はどちらかというとやはり娘のかおるの考えに近い気がするんです。
もっと長く生きていてほしいから。



娘の視点を通してドラマを見ていてやはり後半は泣けました。
特におばあちゃんのエピソードが。
「自分のことより家を売ってお金を返しなさい。」
自分がぼけたふりをしたことで家族に踏ん切りをつけさせる
母親の姿にまず号泣。


家族全員がおばあちゃんと家のことを考えているその姿に
涙がとまりません。



そしてみどりとかおるときよしと。
家族3人が川の字で寝ている姿。



今のドラマではなかなか見られないこの川の字が妙に私の琴線に
触れるんです。



誰にでも訪れる「死」。
「死」を迎える姿は人それぞれだけれど
最後に誰かに看取ってもらえることの幸せがあるのかもしれないと思った。



河原崎さんと吹越さんの熱演。
吹越さん、元々細いですがまたこのために少しやせられたのではないでしょうか。


この作品、監督は佐々部清監督です。
今年「日輪の遺産」「ツレがうつになりまして」の2本が公開されて
この作品が今年の締めくくり。



大竹さんと貫地谷さんのリアルな親子関係もよかったんですが
やはり「看取り」のエピソードに感動。


佐々部監督の作品に不可欠な加羽沢美濃さんの優しい音楽。
周りで巧みな芝居を見せてくれる脇役陣。



伊崎さんと金子さん、永迫さんは「日輪の遺産」にも出演されています。
伊崎さんはずっと子役の頃から芝居を見ているんですが
やっぱり好きです。素朴な安定感とでもいいましょうか。
彼がいればそのポジションは安心して任せられる。
「霊感商法株式会社」ってもう何年前なんだろう。
同じ枠でやっていた2時間ドラマ。
あの頃は確か高校生役だったんですよね。



梅沢昌代さんもいい味だされてます。
舞台での芝居も好きですが近所のおばちゃん役うまい!


大竹さんと吹越さんの離れているけれどわかりあえている関係が
見える芝居にさすがだなと。
夫の前でしか見せないみどりの表情があって
それが自然と出てくる大竹さんの芝居に感動。


家族の絆の物語。ツレうつよりも確か前に撮られた作品ですが
今年を象徴するような家族のつながりをじっくりと描いている
佐々部監督らしい作品だと感じました。