安青錦。このまま一気に横綱もありそう。あの形での心配は首のケガ。あとは横綱となるとそれにふさわしいなる相撲が求められる。あの相手に潜り込む潜航艇の相撲ではそれがどうかということ。これが自分の相撲とそのまま徹底できるか。

 

豊昇龍は実力もあるがその横綱相撲の魔力に囚われている様にも思える… この横綱相撲で何人もおかしくなった。 明治の常陸山が作った慣習である。 照ノ富士はこれができていた。

 

新十両に出羽ノ龍、一意、再十両に旭海雄。一意は15枚目での優勝で一気に。

 

引退は遠藤含めて5人。幕下の鳴滝は自己最高位で膝のケガ、27歳で現役をあきらめた。九州場所は3名が合格。これで今年の入門は64人。引退は旭大星、阿武咲を含め59人。珍しく入門が多かった。しかし名古屋の内海、中家、橋本、秋場所の谷野が今年入門→引退の二重カウント。つまり60人の55人というところ?

 

今年の引退を入門年ごとに見ると

 

1990年代 2人
2000~05年 3人
2006~10年 3人
2011~15年 16人
2016~19年 15人
2020 6人
2021 3人
2022 2人
2023 2人
2024 2人
2025 4人 

2011~19年で31人。入ってすぐ辞めるは減りつつある。60人しか入門しないだけに大きい。逆に言えば甘くなってきているといえる。しかし今年の入門者ですでに4人が脱落。

 

幕下以下は2015年~20年頃の入門が多い筈。枚数は三段目80、序二段101、序ノ口22。毎年初場所の力士数でみると、2020年以降減少続きだったが来年はわずかなプラス。一時的に持ち直してはいるが…

 

 

 

 

納めの九州場所。

 

かつての千代の富士も九州に強かった。最強イメージはこの納めの場所に強いのもあるだろう。 そうみると大の里は今年最多勝だがどこか尻すぼみの印象も。最後に休んでしまったのが惜しい。怪我とはいえ画竜点睛を欠くといった感も。取り口とも被る。

 

豊昇龍は横綱に担がれただけに混乱し不憫でもある。これが大関なら全然違う訳。ツキもない。
 

安青錦は栃東に似ているといわれる。栃東にしても低いおっつけで相手の出方を阻み、朝青龍をも攻略した。レスリング仕込みの攻めに技能も多彩で鬼に金棒。ただ低い体勢だけに首を痛めることがある。それが心配ではある。さらに大関横綱となると取り口の注文が付く。潜航艇の取り口がこれではどうかということ。貫くかどうか…

 

三賞は殊勲に安青錦、敢闘が霧島、一山本。技能に安青錦、義ノ富士。

 

霧島・一山本とどちらも勝っての条件で勝って11勝。しかし活躍のイメージ薄い。星を見ると、霧島は中日まで4勝4敗で7連勝、一山本も7日目まで3勝4敗から8連勝。2人ともツラ相撲の傾向ありだが、中盤までは不調力士の扱いに近い。優勝争いにはとうとう最後まで出なかった名前。

 

終盤名前のあった時疾風、錦富士、千代翔馬あたりは9勝、9勝、10勝。時疾風の場合単独3敗で目立ってしまい上位にあてられ沈んだ。

 

霧島は元大関だけに厳しくともいいのだが。今場所ははっきり言って横綱と安青錦の場所。義ノ富士は安青錦と大の里を破り、納得だが…

 

三役を見ると今場所も存在感いま一つ。王鵬7勝、隆の勝5勝、高安8勝。失速した高安が義ノ富士を突き飛ばし勝ち越し。

 

関脇は恐らく高安に霧島。大関を落ちた2人が返り咲き。何か相撲界を象徴しているようだ。2人とももうこれまでだろうというときもあったがしぶとい。特に高安。

 

平幕上位も低空。初日速攻だった伯桜鵬も不調、若隆景も7勝。若元春がやっと8勝。小結は若元春と王鵬か。10勝が大栄翔、千代翔馬。3勝が湘南の海、4勝が平戸海、欧勝馬、正代、佐田の海。

 

極端な好調と不調がいないイメージ。6勝~8勝に19人と潰しあい。一時名前の挙がった時疾風、錦富士も9勝止まり。一部の力士は元気だが低空だった。これは序盤でも淡白といった通り。

 


高安と玉鷲の奮闘。ちょっとへそ曲がりの見方をすると、力士の大型化が生み出したモンスターにも見える。

若手の有望株の壁といっていいか。 壁どころか潰してきた。

ベテランの奮闘は喜ばしいとはいえ、この2人をいつまでも倒せないのはなさけない。玉鷲は大の里を追い込み、高安も豊昇龍を熱くさせた。平凡な取り組みより存在あり。底力である。特に41歳玉鷲が20代と互角にやる。藤ノ川との21歳差対決。昭和17夏に藤ノ里と東富士があって以来か。

 

年間勝利は大の里が71勝。豊昇龍、霧島は55勝。高安、若隆景51勝。王鵬玉鷲49勝といったところ。安青錦は十両1場所含んで68勝であった。これは初場所入幕なら、新入幕の年に最多勝になった可能性もある。惜しかった。

千秋楽。大の里は肩の脱臼で休場。昨日の内容の悪さに心配もするほどだったがやはり。巡業も出ないはず。疲れも出るころ。ゆっくり休養してほしい。


そして残ったのが豊昇龍、安青錦。豊昇龍不戦勝で無条件に決定戦以上確定。

 

安青錦に琴櫻。伊之助裁く相撲が千秋楽結びに繰り上げという異例の一番に。

 

気合だけは十分の大関。立って琴櫻突っ張る。しかし安青錦頭上げずにあてがう。上手をとられるが、喰い着くいつもの形。一呼吸というところで左で無双を切ると大関バッタリ。12勝で豊昇龍との決定戦に。

 

安青錦 豊昇龍 決定戦 優勝

 

あっさり決まった。琴櫻が何かやるかと思ったが何もなし。もう何も問題としない。

 

 

そして決定戦。気合十分の豊昇龍に変わらずの安青錦。

 

 

頭を下げて突っ込む安青錦、豊昇龍は突いて応戦するも、いなしたところで後ろに着いて左で振りつつ投げ倒した。初優勝。殊勲、技能の両賞も。

 

安青錦、豊昇龍の優勝決定戦

 

 

安青錦は変わらず相撲を取った。精神も相当強い。横綱大関を手玉に取り、大の里にも内容では圧していた。大関昇進文句なしだろう。そしてまたもや負け越しなしの大関。


豊昇龍はやっぱり横綱として不足。これで5場所優勝なし。

 

特に安青錦に4連敗はきつい筈。後ろにつかれて転倒というのは内容として恥ずかしい。

 

こういってはなんだが横綱としての壁を感じる。底が見えてしまった。やはり横綱昇進はどうだったのか。ここぞというときで勝てないあたり力量が不足。今後どう運ぶか分からない…

 

大の里は初日から然程の勢いがなかった。肩の脱臼だが違和感はあったのではとも。足の方も少しおかしいのでは。来場所も状況によっては危うい。

 

 

しかし安青錦に歯の立たない力士がほとんど。義ノ富士が猛然と突き放した位でほとんどの力士ができない。正直そろそろ壁に当たってほしい。でなければあっという間に横綱になってしまう。特別体躯が優れている訳でもないあたり深刻。周囲の力士も意地のみせどころだ。

 

こんな異例のことが続く自体、一部の力士を除くレベルはどうなっているのか…