スマホ禁止コンサート Yondrの明日はどっちだ? | Baby you a song

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You make me wanna roll my windows down,
…and cruise !

 スマホ使用禁止のコンサート、みなさんはどう思われますか?
 例えば古くはプリンスが「パープルルール」なるもので「会場での写真、ビデオカメラ、携帯電話の禁止」をファンに訴えていましたし、最近ではボブ・ディランが撮影している客にブチ切れて、コンサートを途中終了しちゃったという事件がありましたよね。

ボブ・ディラン撮影禁止
あまりに怒って、なぜかコケるボブ・ディラン(笑)
(2019年4月16日ウィーン公演)

 ジャック・ホワイトに至っては、何年間もスマホ撮影禁止をファンに訴えていましたが、効果が見られないので、とうとうスマホ機能を物理的にシャットアウトする措置を取っちゃいました。
今年4月の来日ライブ(BLITZ赤坂)の時、スマホをヘンテコな袋に入れられた方もいると思います。

Yondr ポーチ
スマホ機能停止ポーチ「Yondr」

 スマホを持ってきた観客は、入場時このYondrというポーチにスマホを入れるよう指示されるようです。するとポーチに自動でロックがかかり、開演中はスマホを取り出せなくなるという仕組みですね。
このシステムをはじめて大々的に導入したのがアメリカのバンド、ザ・ルミニアーズと言われており、米では、これを導入している高校もあるんだそうです。

Yondr ポーチ
この円形のものに近付けると、ロックが解除されるようです

(通話可能エリア及び退場ゲートに設置)

 まあ、アーティスト側としては肖像権や違法アップロードという問題よりも、純粋に生で音楽を楽しんで欲しいという思いがあるんだと思います。

演奏してても撮影に夢中な人ばかりじゃ、ちょっと興覚めしちゃいますよねえ。

 では、Yondrはこれからコンサートに普及するのでありましょうか?

 

 逆に「撮影ぜんぜんOK」「ジャンジャンやっちゃって!」というアーティストがいるのも事実です。
エド・シーランのコンサートでは、スマホのライトをペンライトのように振るのが恒例になっているようですし・・・。

エド・シーラン/ディバイド・ワールドツアー2019

エド・シーラン/ディバイド・ワールドツアー2019

 

まあ結局はアーティストの意向を尊重することが大切なんだと思いますが・・・。
最後に「スマホ使用禁止派アーティスト」側の発言をまとめてみようと思います。
ビョークの「あなたは記録者じゃなく、このパフォーマンスの一部」って言葉は、でも、分かるなあ~。

■ボブ・ディラン
「演奏か、写真か、どっちかだ。わかったか!」

(最近のステージでMCをまったくしないディランが、珍しく喋った瞬間)

■シンディ・ローパー
(音楽ではなく撮影に熱中しているファンに…)
「リラックスして楽しもう。ビッチになるのはやめて!」
(それでも撮影を続けるファンから携帯をひったくり…)
「コンサートが終わったら返してあげる」

■ビヨンセ
「私はあなたの目の前にいるよ。カメラを置いて、今この瞬間を楽しんで!」

■リアーナ
「(コンサート中は)あなたたちが彼氏や彼女にメールしてるのなんて見たくない。会場内でポケモンを捕まえてる姿も見たくない 」

■アデル
「私を撮るのをやめて! スマホを通してじゃなく、実際のあなたと触れ合いたいから」

■ビョーク
「アーティストのリクエストに応じて、写真の撮影や画像の記録はやめてください。気が散るから。あなた自身がこのパフォーマンスの一部なんだから、記録に没頭せず、楽しんで!」

 

■ダフ・マッケイガン(ガンズ・アンド・ローゼズ)
(Yondrを採用したガンズのライブの後)
「素晴らしかった! みんなが踊って、楽しんで! 最高にクールだった!」

 

■ジャック・ホワイト

「携帯電話を1時間使わないことで人間らしい人生を経験できないとしたら、それは悲しいことだ。それを言わなきゃ分からないなんて、もっと悲しい」

■ブルーノ・マーズ
「僕がこの仕事をやりたいと思った理由は、人々が見守るステージに立ったときのあの何とも言えない感情が大好きだからなんだ。自分には、みんなの一夜を素晴らしいものにする責任があると思ってる。でも、もしみんなが公演を見る代わりにスマホばかり見つめていたら、僕からはみんなが笑顔なのか、しかめっ面してるのか、あくびしてるのか見えなくなっちゃうだろ?」