昨今急速に広がる映画館離れ。
街にあふれるカップルは、レンタル店に駆け込みDVDを片手におうちデート。
かくゆう筆者ももっぱら自宅派(金銭的に)。
そして案の定、各地に広がる閉館の波。
そんな中
「このままじゃダメだ...何とかしないと!」
と、立ち上がったおじさんおばさんお兄ちゃんお姉ちゃん(想像)。
そして、なんやかんやあって(適当)できあがったのが
3D・4D・IMAX
という新たな映画の形だ。
これにより、自宅では到底できない、映画館のみでの“体験”が可能となった。
そしてこの流れに乗じて“体験”を意識した作品が生まれだす。
そんな中生まれたのが今回紹介する
『ザ・ウォーク』
(やっと本題ですごめんなさい)
今作はあのニューヨークのワールド・トレード・センターのツインタワーにワイヤーロープを張り、命綱無しの綱渡りをして見せた実在の人物であるフィリップ・プティの実話を描いた作品。
もうおわかりでしょうか。
今映画館で観るべき理由
その1:圧倒的映画体験(たまひゅん体験)
ラスト、3Dの奥行でもって見せられる411mの空中闊歩シーンはまさに圧巻。
もちろん許可なく行われたこの大道芸は犯罪である。人も集まれば警察も集まる。
しかし、綱渡り中のフィリップには誰も手を出すことはできない。フィリップの空中を闊歩するその姿に ソワソワ することしかできないのだ。
このシーンでは、観客であるこちら側と警察の心理状態が完全に一致する。
「頼むからやめてくれーーー(゚Д゚;)」ってな感じで。
今、映画館で、3D以上で見ないと、今後一生本当の意味でこの映画を見ることはできない。
これは映画館で見るしかないだろう。
そして
今映画館で観るベき理由
その2:子弟がそろってなんか感慨深い
この映画の監督はロバート・ゼメキス。
手掛けた作品には「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズや「フォレスト・ガンプ/一期一会」といった誰でも一度は聞いたことがある作品が並び、「フォレスト・ガンプ/一期一会」ではアカデミー賞監督にも選ばれた。
そんなロバート・ゼメキスが大学生時代に自らの映画をスピルバーグに売り込み、スピルバーグのお眼鏡にかなったことは有名なエピソードらしい。そしてその後も連絡を取り合い、スピルバーグを慕っていたロバート・ゼメキスは、後にスピルバーグの後押しなどもあり「バック・トゥ・ザ・フューチャー」を撮ることができた。
微妙な説明不足で結局何が言いたいかというと、スピルバーグとゼメキスは師匠と弟子の関係にあるということだ。
そして今現在(2016年2月3日)の映画館では、このスピルバーグ監督作「ブリッジ・オブ・スパイ」とゼメキス監督作「ザ・ウォーク」がしのぎを削りあっているのである。
師匠と弟子は互いに作品内で何を語るのか。どのような背中を私たちに見せてくれるのか。
これは映画館で見なければならない。
そしてこの感慨を噛みしめるべきである。
そしてそして、お互いの映画のフライヤーを眺めながら、そっとこうつぶやくべきだ
「なんか、ありがとう......」
と。
この感慨を味わえるのも今だけ。
さぁ、どうする。
ということで話は少しばかり変わって、その他この映画の見どころをいくつか。
その1
主演:ジョゼフ・ゴードン=レヴィット
ジョゼフ・ゴードン=レヴィット。個人的に記憶に新しいのは映画『プレミアム・ラッシュ』のジャッキー・チェンを意識しているのかと思わされたエンディングのNGシーン。
そのNGシーンでジョゼフ・ゴードン=レヴィットは腕から血を出しながらカメラに微笑みかけていた。
この「スタントをつかわまい!」という姿勢。その笑顔。ただいま二代目ジャッキー・チェン本命馬と見られているトム・クルーズに迫らん勢いである(駄文)。
有名どころで言えば『(500)日のサマー』。この映画ではさわやかボーイを演じた。そしてこの映画は意外と「サマーってそういうこと!?」ってなる映画です。予告見ればわかる程度のやつだけど。
話は戻って『ザ・ウォーク』。この映画でもさすがの役作りのジョゼフ・ゴードン=レヴィット。
映画内で描かれたフィリップ・プティはご存命なので綱渡りを習得するために彼を師事し、綱渡りを実演できるように仕上げて見せたのだ。そのためラストはもちろん生の綱渡りシーンで撮影が行われている。
今回出血NGシーンを見ることは無いが、この男、いったいどこまで行くのか。今後も期待は高まる。
とにかくラストは生の綱渡りも相まってすさまじい臨場感を生み出していて、彼の鬼気迫る役への打ち込み方は見どころの一つと言えるだろう。
(フランス人なまりの英語もすごいらしいけど、筆者にはよくわかりません)
そして、その他の見どころ
その2
「この映画は、ツインタワーとその町、ニューヨークに宛てたラブレターなんだ。」
(シネマトゥデイ:『ザ・ウォーク』ロバート・ゼメキス監督単独インタビュー より一部抜粋)
ワールド・トレード・センターのツインタワーといえば9.11全米同時多発テロを思い出す人も少なくないだろう。
そんなツインタワーやニューヨークに対するラブレターだというゼメキス監督。
監督の込めた想いは、主人公のフィリップの想いと重なって、映画内に溢れている。
これも今作の映画の見どころの一つだ。
まだ、ゼメキス監督のVFXとか監督の思想(こっちは感想で若干触れます。)とか見どころあるけどいいだろう。
うん。
ここまでなんやかんや長くなったけど、言いたいことはたった1つ
今すぐ映画館へ行くべし!
以上!
※以下は、ここまでで力尽きた男の手抜きな感想を一応。
なのでまだ見ていない人は見てからお戻りください。
とてーーーーーーもよかった。
上であんなに言ったくせに、“体験映画”としてよりも“一人の男が夢を叶える映画”として普通に泣きそうになる。
個人的名場面は3つ
・フィリップがアニーに夢を打ち明けるシーン
なんかわからんけど、あの無邪気に夢を語るシーンに泣きそうになった。もし夢にレベルがあるとしたら、もちろんレベルは違うだろうけど、なんかすげぇ共感した。あの溢れんばかりの熱意。わかるよ。
・ラストのフィリップが綱渡りしてる後ろで喜びすぎてるジーン・フランコ
なにあの萌えシーン。可愛すぎだろ。ティーカッププードル超えてるだろ。
・そして同じくラストの綱渡りシーンでの警察のてんやわんや。
面白すぎるし、観客とのシンクロ率半端ない。
この映画がすごいのは、主人公にも感情移入できて泣きそうになるかと思えば、警察にも感情移入して冷汗が止まらないところ。
映画は、3D技術を駆使して従来の映画的な内的(精神的)“体験”に加えて、外的(物理的)“体験”を手に入れたのかもしれない。とか思った。
そしてこの『ザ・ウォーク』はそれをみごとに両立して見せてる。
ゼメキス監督の作品作りの思想は
「“とても良い作品は、真実とスペクタクルが融合しているもの”なんです。その核心には必ず真実がある。現実には起こらないようなことを娯楽として描きながらも、ね」
(映画.com:http://eiga.com/movie/57488/interview/)
このトリュフォー監督の言葉を引用して言ったゼメキス監督の“真実”っていうのは、前にブログで書いた(その記事「#17「ショーシャンクの空に」 / 名作とは。 」)集団的無意識というか、観客にとっての内的リアルだと勝手に思ってるんだけど、今回の『ザ・ウォーク』では外的リアルにも触れている気がして、新しい物が生まれているような、そんな感覚なんだよね。
ゼメキス監督はMTVのインタビュー内で、2Dでもこの映画を作っていた可能性を示しているけれど、上で述べたようにこの映画において3D技術の貢献度は高いだろう。
(MTVインタビュー:http://www.mtvjapan.com/news/interview/26508)
とにかくラストの綱渡りシーンは鳥肌の連続だった。
最初はかなりあっさり渡り切って「え?3D映像の迫力微妙じゃなかった?」となりつつも夢を叶えた男の存在にめちゃくちゃ鳥肌立った。
そんで綱渡りはまだ終わってなくてね。
まぁーこれが渡る渡る。
ここからは迫力ある3D映像で鳥肌が止まらんかった。
そんでラスト鳥肌はパパ・ルディの犬への大盤振る舞い。なんだあの感動。
まさに師弟愛。
だいーーぶ上で書いたことを重ねずにはいられないね。






