トラペジウムの個人的評価 評価不可能※微ネタバレ注意! | りょうぴーの自由奔放批評空間

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評価 評価不可能


得点 採点不能


・原作は乃木坂46の1期生、高山一実による小説。アイドルを志す1人の女子高生と彼女に誘われてアイドルをやることとなった3人の女子高生の物語。このアニメは非常に賛否が分かれるタイプの作品であり、個人的にもどう見るのかでまた評価が変わるのかもしれないので、感想しづらい作品に感じられた。


主に困惑したのは以下の点である。

①主人公の考えに共感できない

・主人公の東ゆうの考え方は噛み砕いて言うと、「最高のアイドルグループを作るために自分がアイドルとなり他の仲間を集めてアイドルグループを結成する」というものだが、その過程で行う主人公のアイドル活動において見え隠れする思想や行動について不快感を感じる描写が多い。独善的な施策についてはアイドルとして成り上がるためという動機もあって理解できなくは無いがやり方が非常に悪辣で純粋な気持ちでアイドル活動に目を向けた3人を踏み台同然に扱う行為でもあるので、理解こそすれ共感は出来ないし、全く好感が持て無かった。 


②自己啓発本のような思想の滲み出た展開

・失礼を言うようだがこの作品は作者の自我が顕になっているのかは不明だが、上述の東の思想通りに思惑が動くような展開で、計画性がガバガバながらトントン拍子で思惑通りに進むような展開でご都合主義臭く、主人公が思想を丸出しにして押し付ける描写が不快に感じられる。かといってつまらないかと聞かれると反応が難しく、このような描写の合間には4人が絆を深める描写やアイドルとしての活動を楽しむ場面もあって、面白くもあってつまらない所もあるので、どういう情緒で見れば分からないものなので反応しづらい。


評価点はこのようなところ。

①主題歌や劇伴の質感

・星街すいせいの歌う主題歌、作中のアイドルグループの歌唱する楽曲は非常に印象的であり、透明感のあるオープニング、アイドルソングらしさのある挿入歌とエンディングテーマと印象的。劇伴担当はドラマティックな楽曲が特徴的な横山克が担当しており、楽曲面の盛り上がりの良さは感じられた。


②キャラクターのビジュアルは素晴らしい

・キャラクターデザインや作画は「ぼっち・ざ・ろっく!」のアニメキャラデザに関わっていたけろりらの参加もあってか高く評価できる。キャラのビジュアルの可愛らしさはさることながら動きや表情の機敏もきちんと描けていて、そこは素直にポイントが高い。ただし、けろりら作画と普通のビジュアルで浮く部分も多いので、注意されたし。


反吐が出るような部分と楽しめる部分が同居していて不安定な出来の怪作。オススメ出来る人は変わるかもしれない。


余談 作中本編に出てくるモブ老人の声に、元乃木坂メンバーの高山一実と西野七瀬が声を当てている。明らかに合ってないし浮いていた。