恋は3年で冷める | 風神 あ~る・ベルンハルトJrの「夜更けのラプソディ」
 1993年に発売された、人類学者ヘレン・フィッシャー博士のベストセラー著書『愛はなぜ終わるのか』によると……



 どうやら

愛は4年で終わる

 らしいのです (@Д@;

 ちょっと長いので、曲を流しながらどうぞ↓↓

「あじさい通り」は、1995年にスピッツが発売した6thアルバム「ハチミツ」の収録曲です。ちょっと地味ですが、いい歌です。横文字を使わないマサムネさんらしい、聴けば聴くほど沁みる歌です。

 ミリオンセラーを記録した「ロビンソン」も同じアルバムに収録されています。

 作詞/作曲:草野正宗

 雨 降り続くよあじさい通りを
 カサささずに上向いて 走ってく
 全部 ごちゃ混ぜにする水しぶき

 いつも 笑われてるさえない毎日
 でも あの娘だけは 光の粒を
 ちょっとわけてくれた 明日の窓で

 だから この雨あがれ あの娘の頬を照らせ ほら
 涙の数など忘れて
 変わらぬ時の流れ はみ出すために切り裂いて
 今を手に入れる




 さて、本題です。

 さまざまな国を調査した博士は「結婚して4年後に離婚する」傾向が高いこと発表しました。

 それはなぜなのでしょう。

 私たち人間は、恋をすると脳内報酬系の神経伝達物質である
ドーパミン」がたくさん分泌されます。

「ドーパミン」は、やる気や集中力のアップだけではなく、ポジティブな思考形成にも強い影響を与えます。

 脳内報酬系は、環境の中から、生存に必要な「食物」や「繁殖の相手」などを見つけ、それに向かって行動を起こすための重要なファクターです。

 その報酬系は、何か心地よいことが起きた時に活性化し、人間や動物に「快感」を感じさせる脳内システムのことです。



 たとえば「何かを達成した時」「誰かに褒められた時」「大好きなものを食べた時」、私たちは「嬉しい」とか「心地よい」と感じます⸜(๑’ᵕ’๑)⸝

 その時、脳内では快楽物質である「ドーパミン」が分泌されていて、それが人に快楽を感じさせています。

「ドーパミン」は、セロトニン、オキシトシンと並ぶ、世に言う「幸せホルモン」のひとつです。

「ん、ふぅ」と口の横っちょにクリームなどつけながら嬉しい顔をするときは「オキシトシン」が出ています。



 この報酬系の快感が、人間や動物にとって大きな行動の動機となるのです。この報酬系のシステムが私たちを動かしていると言っても過言ではありません。

 しかし、同じ刺激には反応が鈍くなることもあります。
 当たり前といえば当たり前ですが……

 これが、ふたりの関係がマンネリ化して、トキメキを感じなくなる状態につながると考えられます。

 そのため、結婚して4年目を迎えたころに、将来のことを真剣に考え始めるのです。

 それを裏付けるように、3組に1組以上が離婚すると言われている現代では、5年未満(2~5年が最多)での離婚は約3割を占めているそうです。

 “恋は3年”説は、進化の過程で生まれた脳内のメカニズムなのです。



 遥かなる昔、直立二足歩行を始めた人類は、骨盤が上下に短くなるとともに産道が小さくなりました。他の哺乳類のように一人前になるまでお腹の中で育てることができなくなったのです。

 そのため、脳の発育が通常より未熟な早期に出産してしまうことで、産道の小ささを補おうとしました。

 要は、人間は他の哺乳類の基準でいうと“未熟児状態”で赤ちゃんを出産することになります。

 そのため、赤ちゃんが自分で「食事」「排便」等ができるようになるまで、それこそ、つきっきりで育てないと生きていけなくなったのです。ほかの動物では考えられないことです。

 それは人類が万物の霊長だから、危険が少なかった?
 いえいえ違います。十分危険な中を人類は生き延びてきたのです。「ドーパミン」の愛の中で。



 こうやって、子孫繁栄のために夫婦が協力して一心不乱に子育てをする期間が3年です。

 さらに人間は、二足歩行によって脳が大きくなり、先を予測する能力(想像力)と理性を発達させました。未来予測は楽しいものもあるでしょうが、悲観的になることもあります。



 女性は出産・子育ての苦痛や苦労を予測し、男性は妻子を守り育てることの重い責任を感じます。

 さらに、子供を産み育てることで、男女ともに、経済的な問題
であったり、身動きの不自由さなどの、生活上の制約をされることも予測します。近年の少子化問題はこの辺りにあるのかもしれません。

貧乏人の子沢山」という言葉があります。
 確かに、よくもまあ生み育てたものだと思えるぐらい、昔は子どもがたくさんいました。そこらじゅうで子どもたちが遊んでいました。

一姫二太郎」は最初に生まれる子は育てやすい女児、二人目は男児の順に授かるのが理想的だということですが、上の女の子が当たり前のように、親代わりに弟の世話をする環境もありました。



 亡くなった弟を、負ぶい紐で背負った少年が、直立不動で真っすぐ前を見つめる、原爆投下後の長崎で撮影したとされる写真「焼き場に立つ少年」が、ふと浮かびましたが、ブログの内容にふさわしくないのでやめておきます。

 あまりお勧めはできませんが、ご覧になったことがない方はリンクを貼りました↑↑

 あ、ちょっと気分が落ち込んでしまいました……

 気を取り直して。

 現代の子育ては大変です。電車やバスで赤ちゃんが泣き出せば肩身が狭いです。ベビーカーで電車に乗るのもそうです。大人たちが、地域が、子どもを育てる感覚が薄れてしまったのです。



 もちろん全員がそうではありませんが、他人に迷惑をかけるな、と親に求めてくる目があります。自分だってビービー泣いてる子供だったのにです (╬◣д◢)シャーシャー!!

「子供叱るな来た道だもの、年寄り笑うな行く道だもの、来た道行く道二人旅、これから通る今日の道、通り直しのできぬ道」

 やさしく生きて損することはひとつもありませんしね。

 あ……ちょっと話が逸れてきましたヾ(;´▽`A“

「オキシトシン」が人にやさしくすることで効果が期待できることは次回の記事で書きたいと思います。

「ドーパミン」が、出産・子育ての3年間、理性的判断を抑制して本能や感情を優先させます。

 こうして、子孫繁栄という人間の一番大きな本能に基づいた行為を「ドーパミン」が守ってきたのです。

「恋は3年で冷めて、愛は4年で終わる」

 もちろん、絶対ではありません。夫婦間の愛は希薄になっても、子どもへの愛が薄れるものではありません。「有頂天」は終わる、ということです。次には違う何かが夫婦を結びつけるのでしょう。

 あ、「ペンディングトレイン」がもう始まる! 見なくちゃ! 誤字脱字はお許しください。


 次は「幸せホルモン3種」を書く予定です。
 では、また。

 ─To be continued─