
妻に出て行かれたサラリーマン、声しか知らない相手に恋する美容師、元いじめっ子と再会してしまったOL…。
人生は、いつも楽しいことばかりじゃない。でも、運転免許センターで、リビングで、駐輪場で、奇跡は起こる。
情けなくも愛おしい登場人物たちが仕掛ける、不器用な駆け引きの数々。明日がきっと楽しくなる、魔法のような連作短編集。
「BOOK」データベースより
6章からなる連作短編。しかしこれは短編というより、長編小説と捉えてもいいのかもしれない。
1章めは 斉藤和義の「ベリーベリーストロング」の歌詞のもとになった『アイネクライネ』。斎藤和義の依頼からできた物語。
2章目は、そのシングルCDの特典に付いていた小説『ライトヘビー』。
これが一番、ちょっと戻って読み返したぐらい、え……? と思わせてくれた。
最後の最後に出てくる、『ライトヘビー』のウィンストン小野が主人公でいいのだろうか……。
『ドクメンタ』
『ルックスライク』
『メイクアップ』
『ナハトムジーク』と続く。
恋愛小説なんて書かない伊坂幸太郎だから、これをらしくないと感じる人もいるかもしれない。殺し屋も出てこないし。
けれど、伏線と回収の見事さ、語り口の軽妙さは紛れもなく伊坂幸太郎だ。
これは僕みたいにちょこちょこ読むのではなく、一気に読み切るべき小説だ。でも欲しいものがある。ノートか手帳とペンだ。
そこに登場してくる人物の名前を間隔を開けて一人づつ書いていく。職業も書いた方がいいかも。
やがてつながってゆくから線で結ぶ。友人とか、恋人とか、夫婦とか、先生と生徒とか、親子とか。
かなり頭が混乱したけど、いい小説だった。傑作と言っても間違いないだろう。
なんだかほっこりします。
伊坂幸太郎らしい仕事でした。いつか再読候補。
★★★★✪
✪は0.5です。
斉藤和義 / 空に星が綺麗
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