Body Feels Exit | 風神 あ~る・ベルンハルトJrの「夜更けのラプソディ」

幾つかの買い物のあと、起き抜けなのだろう、ちょっと暗い顔をした少女がしゃがれた声でぼそっと言った。

「マルメンライト」

少女と表現したが、むろん、成人だということは僕だって知っている。

眼前一メートルばかりの距離で、僕はそのリクエストに答えた。

住まいがすぐそばだったせいで、少女は何度か訪れた。軽く立ち読みだけで立ち去る日もあった。
女性誌は、いく誌もいく誌もその子が表紙を飾っていた頃だ。

喜びも悲しみも、彼女はそこで味わっただろう。

人生いろんなことがある。出会いがあれば別れもある。時は何かを運び、何かを奪い去る。
表現を変えれば、時は出会いと別れを、決められたとおりに忠実に実行する。

生まれる前の約束通り、我が子に会えたことは代えがたい喜びだったに違いない。連れてきたのは彼女ではなかったけれど、恐ろしく可愛い男の子だった。その子ももう、成人になるという。

引退までの一年、悔いなく燃え尽きてほしいと願う。



Body Feels Exit & Chase The Chance / 安室奈美恵
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