めざめ | 風神 あ~る・ベルンハルトJrの「夜更けのラプソディ」

祇園精舎の鐘の声
諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色
盛者必衰の理(ことわり)をあらわす
おごれる人も久しからず
ただ春の夜の夢のごとし
たけき者も遂には滅びぬ
偏(ひとえ)に風の前の塵に同じ


人生の重要な出来事のひとつに、出会いというのがある。
いいものもあるけれど、中にはあまり喜ばしくないものだってある。

諸行は無常。この世に常はない。たとえ好ましく思われたものだって時が経れば形は変わる。
それも含めて僕たちは、経験と呼ぶのかもしれないけれど、
出会いがしらの交通事故みたいなものは、正直ご勘弁願いたいものだ。

僕たちは一生のうちに、いったいどれだけの人と出会うだろう。
ちょっと考えてみよう。
たとえば一日に一人新しい出会いがあると計算して、80年生きたとしよう。
すると2万9千2百人だ。
2人でも6万人に満たない。

長じる前や老成してからの人生に出会いは少ない。そもそも行動半径が狭くなっているからね。
社会人になってからも、家と会社の往復だけなんて日々も続く。
年に一度は新人の歓迎会があったりするけど、お酒を飲みに行くのだっていつも似たような顔ぶれ。
そうやって考えてみると、新しい出会いなんてそんなに多くないものだって気がつく。

さっき書いた出会いの人数って何の数字かはもうわかるよね。
日数なんだよ。2万9千2百日。人生ってなんて短いんだろうね。
でも、そこまで生きる人もそんなに多くはない。
だから、一生のうちに出会う人の数なんて、計算上のものとはほど遠いに違いない。

僕たちが日々繰り返すすれ違いはきっかけであったとしても、出会いそのものじゃない。
だから、たとえばスーパーのレジ担当の人はすごい数の人たちと出会っている、とは言わない。

この世は一睡(いっすい)の夢。
悪夢もあるけれど、思わず頬が緩んでいる夢だってある。
それを大事にするもしないも、いいものにするもしないも、その人次第だって、僕には思える。

求めてばかりだと、バランスが崩れる。
提供ばかりしていてもまた同じ。
氏(うじ)も素性も違うそれこそ赤の他人が、一緒に歩いてくれる奇跡に感謝を。



   ─ めざめ ─

出会いと別れはいつも 突然巡って
知らない顔して季節 通り過ぎて行くのね
なくしたあの日が かけがえのない 時のいたずら

ああ いちばん大切なもの
傷つく時にわかるの



作詞 西田佐知子
作曲 来生たかお

平井 菜水 (ひらい なみ)「めざめ」
日本テレビ系 『知ってるつもり?!』 エンディングテーマ




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